仮面ライダービルド LOST 1章

2025/06/19 21:51

「俺はこれから全てを忘れる。だが必ず、世界を救うための力を手にして戻ってくる。」

それはとても、遠く、忘れてはいけないような記憶だった...

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「ここは...どこだ...?」

天才物理学者、桐生戦兎は見知らぬ森の中にいた。

「...?なんだこのデバイスは...」

戦兎は腰の装着されているベルトのようなものに目をつける。ハンドルのようなものがついていて、スロットが2つある奇妙な構造だった。

彼は何も知らない。記憶にあることは、自分の名前など身分を証明するための基本的な情報ぐらいだった。

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「見知らぬ場所で迷子になるなんて...最ッ悪だ...」

何時間歩いても同じような景色ばかりを見る。

煙に巻かれているような状態だった。

「うん...?何かいるぞ...!」

それは人形の人間とは違う生物だった。

そしてそれは桐生戦兎に襲いかかった。

「うわっ!なんだ!」

モロに喰らうとまずい。それは直感でわかった。

だが非常にまずい状況だ...逃げてもおそらく追いつかれる。今の戦兎にその怪物を倒す手段はあるのか...?

戦兎はポケットの中に何かが入ってることに気がついた。

「なんだこれは...?」

赤いボトルと、青いボトル。何故か手にしっくりと来るような感覚がした。

「...」

戦兎は自然とボトルを振り始める。使い方は体が覚えているようだ。

そして戦兎は2本のボトルをベルトのスロットに装着する。

『ラビット!タンク!ベストマッチ!』

ベストマッチ...その言葉はとても懐かしく感じた。

戦兎は無言でベルトのハンドルを回し始める。

『Are you ready?』

その言葉は自然と発された。

「変身!」

『鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イエーイ!』

ライドビルダーによって生成されたアーマーが桐生戦兎の体に引き寄せられ、纏う。

彼は【仮面ライダー】に変身した。

「なんだこれは...」

そう言っている間にも怪物は襲いかかってくる。

やるしかない。と言わんばかりに戦兎は怪物にパンチを繰り出す。

ガンッ!と激しい音がなると、怪物はよろける。

「...これならいける...!」

そう言うと怪物に勢いよく飛びかかり、何度もパンチをする。

感覚で怪物の弱りを感じた。

「トドメだ!」

そう言う頃には気づくとドライバーのハンドルを回していた。

『Ready?Go!ボルテックフィニッシュ!』

怪物は固定され、強力なキックをモロに受ける。

突き抜けると怪物は爆散し、消えていた。

「ん...?またこのボトル...」

怪物が持っていたのだろうか、そこには茶色のボトルがあった。

「それにしても、いつになったらここから出られるんだ...」

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桐生戦兎のその日の気分はとても良かった。

何故なら、ついに森を抜けることができたからだ。

だがその喜びも一瞬で消え失せた。

「なんだよ...これ...」

森を抜けた先にあったのは、ただただ広いだけの草原だった。

「いや...森があったんだし、他にもなんかあるはず!!」

そう信じて走り続けること数十分。

願いは通じたのかある建物に着いた。

「なんだ...?ここ...廃墟か...?」

中に入るとそこにはさっきの怪物がいた。

「うわっ!またかよっ!」

怪物が襲ってくる...その瞬間

「オラァッ!」

怪物の後ろから現れた人物が、怪物を蹴り倒す。

怪物は爆散し、消える

「戦兎じゃねぇか。ようやく知人に会えたぜ。」

そう言われるが

「...誰なんだ...?あんた一体...」

今の戦兎の記憶には存在しない人物だった。

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