異能者
長い黒髪の少女が、人形のように眠っている。
「時空間縦軸への干渉、やはり時間操作能力です。」
頭は機械に繋がれモニターがデータを記録する、研究員たちが少女を覗き込む。
「かぐや様の異能は、再構成の可能性を秘めている。」
少女は生まれながら魔女か、あるいは女神であった。
「決して米国へ引き渡すな、地図が書き換わるぞ。」
「国守御柱、この国の要だ。」
「ん‥」
小さく目を開けた、白い天井。
「お父様?」
「おはようございます、かぐや様。」
研究員たちが離れ、少女に跪く。
「御柱をお連れしろ、今すぐにだ!」
黒服たち、少女はベッドから降りる。
「参りましょう、かぐやさま。」
「国守御柱の御成である!」
ゾロゾロと警備員に囲まれ、小乃かぐやは歩き出した。
「岩戸開きはいつになる?」
「日取りは追々でいい、影武者を立てるぞ。」
「祓賜え、清め賜え、輝夜宮恩神の名において‥」
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