あの夏の花火を君と
これは、ほんの他愛もない、夏休みの話。
じめじめとした梅雨が明けて、タンクトップの下が汗ばんで、昼からはエアコンがないとキツくなってきたそんな日。
「あっちい。」
熱中症警戒情報が出たとか何とかで、サッカークラブの練習が潰れた。
母さんがいないのをいいことに飯をサボり、スマホ片手に時間を潰す。
「ん。」
勢いをつけて上体を起こす、サボってばかりもいられない。
「光留〜?」
俺はいいが妹はダメだ、きちんと昼を食べさせないと。
ドアを明けて、ベッドの側に座る。
「光留、飯食お、ご飯。」
「ん?」
お餅みたいなほっぺをつんつんする、癒される。
「にいに。」
「よっ、飯食おうぜ?」
「うん。」
そっと抱きしめる。
「どうしたの?」
「にいちゃんの栄養補給。」
「ごほ、けほけほ!」
「大丈夫?」
「ん、平気。」
この子の分を、俺が引き受けられたらいいのに。
「今年も、花火見にいこうな。」
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