【夏の思い出総選挙】小説・君を待つ夏

6 2025/08/24 14:53

君を待つ夏― 海辺の記憶 ―

蝉の声が絶え間なく響く八月の午後。

中学二年の遥斗(はると)は、いつも通り海沿いの防波堤に座っていた。潮風は熱気を少しだけ和らげ、目の前にはきらめく水平線が広がっている。

隣に座るのは、幼なじみの美咲(みさき)。小さい頃からずっと一緒に過ごしてきた相手で、夏になると毎日のようにここで語り合っていた。

「ねえ、遥斗。来年も、再来年も、ずっと一緒にここに来ようね」

「当たり前だろ。俺らは最強コンビだし」

笑い合いながら、二人は小指を絡めた。

しかし、その夏は特別なものになった。

美咲の家族が父親の転勤で遠くへ引っ越すことになったのだ。

――――

夏祭りの夜。提灯の光、浴衣姿の人々、屋台の匂い――

遥斗と美咲は最後の思い出を作るかのように、手をつないで人混みを歩いた。

花火が夜空に咲いた瞬間、美咲は涙をこらえながら言った。

「私、忘れないよ。どんなに遠くに行っても、この夏のことも、遥斗のことも」

遥斗は胸が締めつけられるような痛みを感じながらも、強がって笑った。

「バカ。忘れるわけねえだろ。俺だって、毎年ここで花火見ながら美咲のこと思い出すから」

二人は最後にもう一度、約束を交わした。

――――

それから数年後。

高校に進学しても、大学に進んでも、遥斗は毎年夏になると海辺に立った。

あの日と同じ蝉の声、潮の香り、遠くで響く花火の音。

でも隣にはもう、美咲はいない。

「……会いたいな」

そうつぶやいた夏のある日、一通の手紙が届いた。

差出人は美咲。

――『約束、覚えてる? 今年の夏、帰るから。あの防波堤で待っててね』

遥斗の手が震えた。心臓が暴れるように高鳴った。

――――

夕暮れの海辺。潮風が吹く中、防波堤に立っていると――

人影がこちらに駆けてくる。

長い髪をなびかせながら笑う少女。

遥斗の記憶の中のまま、いや、それ以上に美しくなった美咲がそこにいた。

「遥斗!」

「美咲!」

二人は何も言わず、ただ強く抱きしめ合った。

夕陽に照らされるその姿は、まるで夏が二人にくれた奇跡のようだった。

遥斗の目から涙が溢れた。

「……約束、守ってくれてありがとな」

美咲も涙を流しながら笑った。

「うん。だって、ずっと楽しみにしてたんだもん」

波の音が優しく響き、蝉の声が遠くで鳴いていた。

二人の新しい夏が、ここから始まった。

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タグ: 思い出 選挙 小説

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ちなみにちょっと友達に手伝ってもらった


>>8
みるちょこはなんかだす?


>>10
もう2つ出してるよ

小説と写真探してみてね


>>11
まじか!探してくるううう


>>15
(´∀`*)ウフフ

コメントありがとう


ハッピーエンドめちゃ良かった!!投票したよ👍


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