雨と海と夏
「あー、今日も雨で退屈ー」
従兄弟で小3の綿貫が言う
「明日こそ晴れるよね!」
無邪気だな、と思う。天気予報は今週1杯雨だ。
「これじゃ、来週も雨で海は行けっこないな」
祖父は重い腰を上げてどこかへと向かった
いとこはまだ窓の外を見ている。不安そうにしているから、慰めたくて
「雨は、いずれ川へ行き、海にたどり着く。だから、きっと僕らも行けるよ」
従姉妹は少し気まずそうにあゆみ寄ってきた
「ねぇ、和泉。大雨警報でたから避難しなきゃ」
「わかった」
従姉妹と僕で避難所へ向かう。すると、そこには祖父がいた。
「まったく、ひどい雨だなぁ」
祖父は近くで有名の神社の神主だ。うちの父が次の代になると祖父は以前僕に話してくれた。何を祀っているのか、それは全く教えてくれない。
綿貫は避難所が狭いのかうずうずしている。分からなくもない
まぁ、綿貫はそのまま夜になったら寝てしまったので、僕らも床に就くことにした。
僕は夢を見た。不思議な、液体状の人間のような、傘をさしていた。
「あなた様は誰でござるか?」口が勝手に動く。
「あぁ、私は○○だ。」なぜだ?上手く聞き取れない。雨が音をブロックしてるみたいに、でもついに聞き取れた。
「私は水を司る水龍だ。今はこんな姿だがな」
「お前らがぷぅるとか言うことに水を使いすぎるせいで、困っておる。もし同じようなことがあれば30年後大災害を起こす。」
そこで夢は醒めた。祖父にこれを伝えると、いつもは教えてくれないのに、神社のことについて教えてくれた。
「あれはもともと国分寺で、社が壊れていたんじゃ。直そうとしてもよりヒビが入る。だからそれを取り壊してしまい、神が怒って大洪水、台風、地震を次々と起こしていったんじゃ。そしてその時に見た夢がお前の見たものに似ておる。たしかにあれから30年じゃのう。」
「呪いを解くにはどうすればいいの?」
「雨水と海水を混ぜて煮て、それらを8方位にある社に納めれば大丈夫じゃ」
「ありがとう!」
それから、海が荒れ狂い、地面はぐにゃぐにゃと曲がっていき、海水と雨水を津波に襲われる中集めて、ありったけの木材で煮た。それを陶器の壺にいれ、それぞれの社に納めて大雨と津波は止まったが、地面がまだ割れたり曲がったりしている。祖父に聞いても「わからない」。どうすれば……
もしかして……
地面に植物を植え、そこにあの水を掛けた。すると植物の根は割れた地面に入り込み、光って消えた。大きな岩を大掛かりで運び、曲がった部分に呪文で括り付けた。すると、すべてが元通りになると思っていた。すると、全ての神社の社から龍が飛び出した。よく見ると全ての頭が繋がっている。八岐大蛇。周りの人々が次々となぎ倒され、飲み込まれていく。この光景でパッと出てきて祖父の清め塩をふりかけた。すると、八岐大蛇が地面へと沈んでいく。沈み終えたのと同じタイミングで地面が割れていくのに気がついた。
「危ないっっ!」
声に気がついた祖父とバリケードを貼ったが、僕は落ちてしまった。
意識がない。だ、だじぶ?
だ、だいじぶ?
ん?
大丈夫?
従姉妹が目の前に立っていた。
「あなた、海で溺れて死にかけだったのよ?」
綿貫は笑っている
「良かった。夢で」
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