しょっぱいチョコ
僕には彼女がいる。だけど最近コソコソと...なんだか怪しいのだ。後を付けようとしてもすぐ見失うしスマホにも特に怪しい点はなかった。だけど疑ってしまうのだ浮気を。僕の彼女に限ってそんな事ないと思う。だけど...う〜ん。
「よぉ!ん?どうした山ちゃん?そんな顔して」
こいつは俺の友達。まぁこの物語に全く関係のないモブ野郎だ。
「ねぇ聞いてる?え?ちょ、ちょっと山ちゃん?山さん?お〜い」
ダメだ。落ち着けない今日は早退しよう。後ろには取り残された俺の友達。
「ん?何だ山田。すぐ授業始まるぞ?」
あぁダメだ。先生の声、幻聴が聞こえる。早く帰ろう。
「え、あいつ耳聞こえなくなったのか...?スルーされたんだけど」
はぁ...学校を早退したは良いものの彼女は家が隣。絶対にお見舞いに来てくれるだろう。きっと今来られたら俺は色々な感情で彼女の前で爆発してしまうだろう。ん?あれは彼女!でもどうして今は授業中なのに...もしかしてサボり!?ダメだよサボりなんて←(人のこと言えない)
さ、説得して学校に連れ戻s...え?だ、誰だよそいつ。なんで手を繋いで笑顔で笑って話してるの?彼女ちゃんのこと信じてたのに...
〜数日後〜
あれから何日か経った。あの日から僕は彼女ちゃんのことを避けている。顔を合わせて何を喋ればいいか分からない。多分顔を合わせたら爆発(Part2)してしまうだろう。あと泣いてしまうかもしれない。僕は悲しみに浸っていた。だってあんなに可愛くて優しくてド直球で素直でポニーテールと三つ編みが似合って涙脆くて喧嘩したらすぐに謝ってくれて不器用で音ゲー得意でそれから(略)とにかく僕の彼女は人気者。僕と釣り合うはずがなかったんだ。コンコン、ノックの音が聞こえる。
「あのさ、やーちゃん入っても良い?」
「...どぞ」
スーッと襖が開く。絶対に顔を合わせない。だってそしたら爆発(Part3)してしまうから。
「あ、あのさ体調どう?」
「まぁ...」
まぁってなんだよ。他にも言いたいことがあるだろ。なんで言わないんだよ。...いや言わないんじゃなくて言えないのか。僕が根性なしのやつだから。
「きょ、今日って何の日だと思う?」
「さぁ...」
「きょ、今日はバレンタインだよ!一緒にチョコ食べようよ。そしたらきっと、」
「うるさい。ごめんだけど帰ってくれない?体調悪いんだよ」
あぁ酷いことを言ってしまった。まぁいいか。先に酷いことをしたのは彼女、
「え。嫌なんだけど。」
「は?」
彼女は食い気味に言った。
「嫌だって言ったの。今日はバレンタインだっつってんだろ。チョコまで作ってきたのに一人でバレンタイン終えろって言いたいんかテメェは」
「...すんません。」
彼女の悪いとこの一つ。怒ると元ヤンが出てしまうところだ。
「チっ、折角お兄に材料買ってもらった(買わせた)のに...」
「え?」
どうやら彼女があの日歩いていた男性は兄と言うことらしい。
「で?食べるの、食べないの」
「食べます。」
「あ〜...その、ごめんね。紛らわしい事して。」
「僕もごめん。子供みたいな嫉妬しちゃって」
「でもさ心配しないでよ、一生そばに居てあげるから」
ボロっ。涙が溢れてくる。僕は彼女と一緒にチョコを食べた。彼女のチョコはちょっと焦げていたのに何故かチョコはしょっぱかった。

