とーと事件6章
第六章 絶望の悪魔 ― サタン降臨
オメガタワー最上層。
天井はなく、夜空が赤く裂け、黒い稲妻が縦横に走る。
塔の中央に浮かぶ巨大な魔法陣から、禍々しい光が放たれる。
蓮、つみき、koko、食べ消し、梅雨木──
五人の《Hypocrite》は互いに視線を交わし、呼吸を整える。
空間が歪み、黒い影が天から降りてきた。
銀髪に紫の瞳──運営四天王の一人、ガリウム・ザ・デビルテイマー。
冷たい笑みを浮かべ、彼は手を掲げた。
「ここまで来たか──愚か者ども。」
その声と同時に、塔の中央の魔法陣が爆発するように光り、地面が振動する。
紅蓮の炎が渦巻き、天井のない空間に巨大な角を持つ巨躯──
憤怒の悪魔サタンが姿を現す。
だがそれだけではなかった。
サタンの背後に七つの影が浮かぶ。
七つの大罪──高慢、嫉妬、憤怒、怠惰、強欲、暴食、色欲──が実体化し、サタンの命令下で動く。
さらに、無数の黒い影が塔全体に広がる。
それはソロモン72柱の悪魔たち。
炎、氷、毒、影、雷──あらゆる属性を持つ悪魔たちが、サタンの威光に従い動き出す。
「……これが……?」
つみきが息を呑む。
ガリウムは冷笑した。
「これが俺の力だ。
七つの大罪も、ソロモン72柱も全て俺の指揮下。
貴様らが生き延びられると思うな。」
塔が揺れる。
悪魔たちの咆哮と共に、空間そのものが歪み、瓦礫が飛び散る。
蓮は仲間を見渡す。
全員が疲弊しており、戦闘準備は整っている。
だが、目の前の敵の数と圧倒的力を見た瞬間、胸に冷たい現実が走る。
(……今の俺じゃ勝てねぇ……)
つみきが叫ぶ。
「でも、あんたがいれば……!」
蓮は静かに手を振った。
「下がれ! 今は、俺が時間を稼ぐ!!」
kokoも驚きながら、「蓮っ!?」と叫ぶ。
梅雨木は剣を構え、怒りで震えていた。
「この塔を抜けろ。
お前ら全員、生き延びるんだ。」
その声に、全員が一瞬、動きを止める。
サタンが咆哮し、巨腕を振り下ろす。
地面が割れ、瓦礫が吹き飛ぶ。
七つの大罪が一斉に能力を解放し、塔全体が絶望的な攻撃に包まれる。
嫉妬は対象の力を封じ、暴食は巨大な衝撃波で吹き飛ばす。
ソロモン72柱も各々攻撃を展開し、炎や氷、毒の術式が飛び交う。
kokoの結界も瞬時に破られ、つみきは重力を操って応戦するが、攻撃はほとんど通らない。
「……無理……!」
つみきが叫ぶ。
梅雨木の氷刃も悪魔の炎で溶かされ、消しの喰力も跳ね返される。
蓮は冷静に、瓦礫の中で仲間の位置を確認する。
全員が生き延びるためには──
自分がここで“盾”になるしかない。
蓮は踏み出した。
「全員、下がれ!」
七つの大罪が一斉に襲いかかる。
サタンが腕を振り上げ、ソロモン72柱も無数の術式を放つ。
蓮は《スキル奪還・多重重奏(オーバードライブ)》を発動する。
つみきの重力、kokoの結界、梅雨木の氷、消しの喰力──
すべてを自分に重ね合わせ、極限の力を引き出す。
光が全身を包み、塔の瓦礫を蹴散らしながらサタンへ突撃する。
だが、攻撃を耐え切ることはできなかった。
サタンの腕が蓮を押し潰し、炎が全身を包む。
地面が割れ、瓦礫に埋まる。
「……行け……お前らだけでも……生きろ……!」
仲間たちは涙を流しながら瓦礫の間から這い出し、塔の外へ逃げる。
kokoは泣きながら結界を展開して最後の援護を試みるが、蓮の指示で離脱するしかなかった。
塔の外、仲間たちは崩れ落ちた瓦礫を見上げる。
サタンの咆哮が夜空に響き渡り、塔は完全に崩壊した。
つみきは涙を流す。
「蓮……絶対に、また……」
kokoが小さく頷いた。
「ええ。あの人は諦めるような人じゃない。」
梅雨木は剣を握りしめ、怒りに震えながら呟く。
「……次は俺たちが守る番だ」
食べ消しも黙って、仲間の肩を叩いた。
「お前、絶対に帰ってくるだろ?」
瓦礫の下、血まみれの蓮は微かに意識を取り戻す。
刻印が光り、塔崩壊の余波に耐えながら、意識の奥にある《レベル制限解除》の兆しを感じる。
「……次は……絶対に勝つ……
レベルカンストして、あいつらを倒す……」
蓮の瞳が微かに光る。
絶望の中でも、彼の心は揺るがなかった。
今回はガリウムの登場会です。強すぎるw次回はガラッと変わって東京を復興する話です!。東京を支配する魔物たち、そして県に1体いる東京のボスモンスターを倒す話です。ちなみに蓮のレベルもボスモンスターを倒したことと魔物たちを倒したことでレベルが1〜?まで上がります!
次の話では全にs
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