背信聖女とヴァンパイア①
月の光の下で男が笑った、神父はイエスキリストが奇跡をもたらすように祈ったが、聖水と十字架の祝福が毒になることをよく知っていたので、男はそれを破壊した。
神の恩寵は男にとって毒であり、太陽の光は肌を刺す刃であった。
キリストに祈ることをやめた背信者、万物の恵みたる陽光に嫌われた男。
男は美しく、非常に冒涜的に教会に背き、ワインの代わりに血を飲む。
吸血鬼、恐るべきヴァンパイアであった。
「父と子と聖霊の御名において、アーメン」
神が世界を創造した時、六日で天地万物を創り出し、日曜日は休んだという。
故に、神の子である私たちも、日曜日は休み。
神父様は聖書を持ち出して、汝隣人を愛せよ、つまりみんな仲良くしようねと説法をする。
大昔にアダムとイブは神さまとの約束を破ってリンゴを食べてしまったので、楽園から追い出されてしまった。
そのせいで知恵をつけた人間は裸でいることを恥ずかしいと思うようになったそうだ。
個人的には裸はいやなので、原罪だとしても失楽園はアリなんじゃないかと思うのだけど。
とはいえ神父である父にそんなことは言えない。
隣の国で戦争があって、神に祈り平和を願わないといけないらしい。
法王様の軍が遠くの国へ遠征して異教の神々を打ち倒すことは神聖な戦いで、隣の国の戦争は罪。
唯一の神こそが世界を支配し、異教の神々派みんな悪魔なんだと。
わたしは神の声を聞かなければいけない。
「天にまします我らの父よ、私のニキビを治してください」
「真面目に祈りなさい!」
「でもニキビ治して欲しいんだもん」
「すべては偉大なる神の‥」
「ニキビもパンが焦げたのも偉大な神のお導き?」
「祈りを捧げれば神の声が聞こえるんだ」
父は私が選ばれたものだという。
「神に全てを捧げ、大いなる導きのままにだな‥」
「大いなる導きで彼氏できるかな?」
「聖職者は恋愛してはいかん!」
「ええ!?」
「お前は聖女になって神の声を聞くのだ!」
このトピックは、名前 @IDを設定してる人のみコメントできます → 設定する(かんたんです)

