夏休みと消えた友人
「おいA今日六人で犬鳴トンネルに行かね?」
「いいじゃん行こ〜」
「じゃあまた後でな」
〜〜〜〜〜放課後〜〜〜〜〜
「A遅いぞ」
「ごめんごめん」
「これで揃ったしじゃあ行くか」
「ガチ怖いんだけど」
「ねぇ早く終わらせて帰ろよ〜」
「わかったから ほら行くぞ」
「A早くしろよ〜」
「置いてっちゃうよ〜」
「おい!待ってくれよ!」Aは必死に叫んだが、他の5人はもう見えなくなっていた。
恐怖が体の中を這い上がり、汗が背中を伝う。振り返ると、トンネルの奥から微かな光が見えた。懐中電灯の明かりではない。青白い光だ。
「誰かいる……?」
声を出すと、喉が乾ききっていることに気づいた。水筒の中身は空だった。携帯電話は圏外。頼りになるのはポケットに入れたお守りだけだ。
突然、冷たい風が首筋を撫でた。思わず飛び上がると、トンネルの壁に何かが映る影が見えた。
「うわっ!」
振り向くとそこには何もいない。だが足音はさらに大きくなっていた。今度は複数人の足音のようにも聞こえる。
「おーい!誰か助けに来てよ!」
Aは叫んだが、返事はない。ただ遠くから車の音が聞こえてくる。しかし方向は逆だ。トンネルの反対側からは絶対に聞こえないはずなのに。
「なんで?どうして……?」
再び足音が大きくなる。今度はもっと近くで、まるで真後ろから聞こえるようだった。恐る恐る振り
「おーい!助けてくれ!」
Aは必死に走り始めた。足音は彼を追いかけてくる。速くも遅くもなく、一定のリズムでトンネルの壁に響いていた。
「くそっ……何なんだこれは……」
息があがり、肺が悲鳴を上げる。だが立ち止まれば捕まる気がして走り続けた。トンネルは思ったより長く、出口の光はずっと見えない。
突然、足音が消えた。
「え?」
Aは恐る恐る振り返った。
そこには何もいない。ただ暗闇があるだけだった。
「なんだよ……脅かすなよ……」
安堵した瞬間、別の方向から小さな音が聞こえてきた。トンネルの隅にある排水溝のような穴からだった。
「ピチャッ……ピチャッ……」
湿った音。そして低いうめき声のようなものが穴の中から漏れてくる。
「ひっ!」
Aは再び走り出した。今度は壁を伝いながら進む。
「あいつらどこ行ったんだよ……」
やっと出口の光が見えてきた。希望を胸に駆け寄ると、そこには驚いた表情のBが立っていた。
「A!良かった、無事だったか!」
「お前たち、何で俺を置いていったんだよ!」
「違う!僕たちは…」
「あれっ君誰だっけ?」
「Aどうしたんだよ俺のこと忘れちまったのか?」
「なんだよ近づくなよ」
「来るな」
Aはまたトンネルの中に戻ってしまった。
BはAを追いかけて行ったけどAはみつかんなかった。
「おーいBどこに行ってんだよ」
「探したぞ」
「Aがトンネルの奥に行ったんだけどみつかんないんだ」
「A?」
「誰それ?」
「怖すぎて幻覚でも見えてんじゃねいのか?」
「多分そうかもごめんごめん」
「じゃあ帰ろうぜ」
〜〜〜〜〜翌日〜〜〜〜〜
「おはよう〜」
「おはようB」
「B早くしないと学校に遅れるよ」
「うん」
(次のニュースは、昨日犬鳴トンネルでAさんが亡くなっているを________ )
「えっ」
「かわいそうねぇ〜」
「そうだね」
「行ってきます」
「さっきのニュースなんだったんだろう」
「ねぇなんで置いて行ったの?」
「ひどい」
確かにBにはAの声がはっきりと後ろから聞こえた
でも後ろには誰もいない
「えっ 怖さっさと学校に行こ」
結局俺が見たAの事は何もわかっていないただ…
なぜか後ろからAの声がいまだに聞こえているのだ。
「置いていかないで、 さみしいよ、、、、」
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