急展開

6 2021/01/09 20:44

保健室のドアが開く。

「せんせー、怪我したあ」

この声は女子だろうか。明るい可愛らしい声だった。

「お前…またかよ」

先生が大きくため息をついた。

「こっちこい」

「はーい」

「そこ座ってろ」

薄い仕切りの向こう側で先生とやりとりをするのが聞こえた。

「あっ消毒取るから待ってろよ」

「うん」

先生が席を立つ音がした。

少し離れた棚の中を漁る音が聞こえる。

かたっ、とすぐそこで席を立つ小さな音がした。

あ、と思うより先に仕切りの向こうから顔を出した彼女と目が合う。

「…ぁ」

声にならない声が出て、私は彼女と見つめあったまま動けなかった。

「おい、どこ覗いてんだよ」

先生が向こうから彼女に声をかける。

「こっちこい」

「えー」

「消毒してやるから」

心臓がうるさかった。今までにない速さで脈打つそれを止める術が分からない。

「………ねえ、あの子教室行ってないの?」

彼女が声を低くして言う声が聞こえた。

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その他2021/01/09 20:44:45 [通報] [非表示] フォローする
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2: はるたみ @hairutami 2021/01/09 21:26:07 通報 非表示

>>1
ありがと〜ございます〜


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