何度でも君に、逢いに行く【①】

9 2021/06/08 19:23

初投稿です。

連作なので、今後も見てくださると嬉しいです。

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今日の山は不思議なほどに静かだった。

鳥の鳴き声がしなかった。動物にも会わなかった。

だから少し、変だと思った。

後ろを歩いていた女性二人組の声が聞こえた。

「少し、揺れてない?」

次の瞬間、大きく何かが弾けたような、そんな音がした。

驚いて、暫く何も考えられなかった。

気が付くと、目と鼻の先に赤黒いドロドロしたものが迫ってきていた。

まだはっきりとしない頭の中で、ああ、噴火したのか、と思った。

遠く、遠くで、走って、と叫ぶ声がした。誰かの叫び声が聞こえた。

薄れゆく意識の中、ものすごい熱に包まれながら。

ああ、まだ彼と沢山居たかったなと、私の頭の中にそんな場違いなことがよぎり。

意識が、途絶えた。

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拙い文章ですが、拡散よろです。

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