ある夏を思い出して
♪〜
まもなく一番線に〜
“大人になって忙しいし恋なんてできない”
電車のドアが開きいつものように誰もいない田舎の3両の小さい電車に乗る
いつもの指定席に座って小説の栞を抜く
“元気かな、”
あの頃は中坊でど暑い夏
美術部の教室から見えるサッカー部の男の子たち
“皆暑いのに偉いな”
“え”
一人の男の子と目が合った
汗が輝いて見えた
知らぬ間に私のペンは動いていた
部活が終わり教室を出ようとすると目の前にワイシャツが見えた
彼だ
“さっき、何描いてたの”
“ええと、”
人見知りな私にとって男の子は、異世界のようなものだった
彼は私のスケッチブックを取り絵を見て
“これ、俺?”
と言う。私は恥ずかしさのあまり下を見た
“描いてくれてありがと”
そう言って私にスケッチブックを渡し帰って行ってしまった
それから毎回部活終わりに教室に来てくれて
お話をした
ある日のこと彼は部活のない放課後
“一緒に帰ろ”
と誘ってくれた。私はその日彼と帰った。
ああなると思わなかったから
帰っている最中
人に見られている感じがした
ふと振り返ると後輩の女子がこちらを見て私を睨んでいた…
その日から私は彼を避けるようになった
いつしか声をかけてもらうこともなくなりそのまま卒業した
今になると甘酸っぱい初恋だったなと思う
ありがと、今はない存在だけど
君が幸せでいるといいな
私は電車を降りて、通っていた高校に向かう
あの頃よりもっと暑い夏
私は廊下で昔のようにサッカー部を眺め
あの夏を思い出す
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タグ: 夏
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トピックを投稿する>>193
今日もポスター買おうとしたら絶対いらんとか言われたけど、再来週まで残ってたら買うw
>>208
(´༎ຶོρ༎ຶོ`)(´༎ຶོρ༎ຶོ`)(´༎ຶོρ༎ຶོ`)(´༎ຶོρ༎ຶོ`)(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
……((なんて返そうw
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