小説ブルーハウス
8章 駄々をこねる
荷物を取りに行かなきゃいけないのか。
「1人で運ぶのきついっしょ?良かったら颯斗と行ってきたら?仲良さそうだし。」
そう言われて、出かける支度をしていると。
「私も行く―――!」
「だーめ。ちゃんと学校行かないと。」
「だってまだ、死無さんと仲良くなれてないんだもん!」
…飛鳥ちゃんが何度も駄々をこねると、流石に困ったりなさんの溜息が聞こえた。
「あのね、飛鳥はまだ小学生なんだよ?小学生は勉強しないと…。」
「わかってるけど…。行きーたいの!」
その時、りなさんは言った。
「じゃあ、飛鳥が小学校に行ったら、ドーナツ3個あげちゃおっかな~。」
「ん!」
飛鳥ちゃんは迷うような声を上げて、
「行く。学校行くよ…。」
「よし!じゃあ、いこー。」
ドアの閉まる音が聞こえて、そこで2人の声が遠くなっていった。
りなさん、扱いになれてるな…。
私も出かける準備を終えて、部屋の外に出ると、そこには颯斗さんがいた。
「じゃあ行きましょうか。」
「はい。」
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