恐怖なあの町①

3 2022/06/18 12:14更新

小説】恐怖なあの町の第一話です。

続きも書くと思うので是非読んでみてくださいね♪

1つ目の話【残虐ピエロ】


「でねー…」「う…うん」

小学6年生の女の子、岡本 理奈と小学1年生からずっと一緒にいる理奈の親友、神奈川 雪菜は最近、都市伝説にハマっていた。

「……なんだって!理奈ちゃんどう思う?」

雪菜に話しかけられ、理奈は、

「いやいや流石に怖い怖い怖いよー!」

と言った。

「怖がり過ぎるってっ」

と雪菜は笑いながら言った。

(流石に怖いよー)

すると雪菜が、

「あ、そういえば、この町の都市伝説は知ってる?」

と言った。

(この町…?)

少し興味を持った理奈は聞いてみることにした。

「ううん。知らないから教えて?」

理奈がこう言うと、雪菜は急に真剣な顔になって、

「じゃ、教えるね。この町には【残虐ピエロ】って言う怪人が出るみたいなんだって。」

雪菜の言葉にゴクリと理奈は喉を鳴らした。

「残虐ピエロについては良く知らないんだけど、

風船を持って、人を帯び寄与させるんだって。そのピエロは、『ハァーイ』って言ってるみたいなの。そしてその人の骨を折るんだって。怖いよね…。まっ噂だけどねっ⭐︎」

雪菜は笑いながらそう言った。それに理奈は、

「噂で良かったよぉ〜ピエロとか怖過ぎるっ!」

2人は笑い合った。

すると、

「ハァーイ…」

「いやあっ!」「うわっ」

(この声、、もしかして雪菜が言ってたピエロっ!?)

すると後ろから同学年の一樹という少年が来て言った。

「あはははっびびってやーんの!バーーカ!」

(まさか一樹が…)

と思った瞬間、雪菜が、

「一樹っ!またそうやって……ってまさか私たちのこと好きなんじゃ…。」

と後半ニヤニヤしながら言った。

「はぁ?バカか!お前たちが怖い話してるから驚かしただけですー」

とバカにしている様に一樹は言った。

すると、

『…ハァーイ…』

声がした様な気がした。

(今の、、、あっ、また一樹ったら)

理奈は一樹がやったのだと思い、一樹に、

「一樹?もーやめてよー!」

と、注意したが、一樹は驚いた様な顔で、

「俺は言ってないけど…でもさっき、ハァーイって声が聞こえた気がするけど?」

と一樹に続き、雪菜も、

「え…私も聞こえた…あの塀の向こうから」

少し震えた声で言った。

……ゴクリ……

理奈と雪菜の喉が鳴った。

「ん?おい!あれみてみろ!」

と塀の向こうを指差しながら一樹が言った。

2人も目を向けて塀の向こうをみた。

そこには、風船を13つほど持ったピエロがいた。

「アイツ怪しくないか。俺ちょっと見てくる!」

と一樹が言った。

「やめなよ。」「ねぇ…やめた方が」

「平気だよ」

2人の注意は無視して一樹は塀の向こうへ走っていった。

気付くとピエロは消えていた。

(一樹大丈夫かなぁ…)

するとそこに近所のおばさんが来て言った、

「あら、これから帰りかな?いやぁここ最近この辺で骨折する人が多くてね〜

みんな13ヶ所も骨が折れてたんですって。不思議よね〜まぁくれぐれも気を付けて帰って頂戴ね。さよなら〜」

と。

雪菜は不思議そうな顔で、

「さよなら……。ねぇ理奈。みんな13ヶ所っておかしいよね…。

それに最近増えてるって…。」

と理奈に言った。

「うん…」

その後2人は、別の話で盛り上がって互いの家へ帰った。

テレビを見ていた時だ。こんなニュースが流れた。

《○○県○○町○○○小学校の小学6年生の【柿沼 一樹】さんが全身複雑骨折し、今日緊急搬送されました。

現在、意識はない様ですが命に別状はないとの事です。

○○町では骨折事故…………》

お母さんがそのニュースを見て、

「柿沼さんの子?大変っ!」

と言って電話をかけにいった。

理奈はテレビを消して部屋へ飛び込んでいた。

「一樹…かっ…骨折…?13ヶ所…」

キイイイイーーン

理奈の頭の中に、おばさんが話していたことが蘇った。

「13ヶ所も折れたんですって。」

まさか…と理奈が思ったその時、

『ハァーイ』

と遠くから声が聞こえてきた。

『ハァーイ』

また声が聞こえた。

理奈は立ち上がり、玄関に向かった。

雪菜の家へ行こうとしたのだ。

あと少し…少し…

角を曲がった瞬間、影から人影が、、

「いやあぁっ」「きゃっ」

人影にぶつかった。

その人影は雪菜だった。

「理奈ちゃん!」「雪菜ちゃん!」

みると、雪菜の目には涙が浮かんでいた。

「理奈…一樹は、残虐ピエロの話に関係あると思ったの。おばさんが言ってたでしょ…。

みんな【13ヶ所】って。それに私が話した、『ハァーイ』って声が外から…」

雪菜は泣きながらそう言った。

理奈は泣いている雪菜に、

「私も聞こえたの…遠くからだけど…グスッ」

と言った。

すると

       ハァーイ ハァーイ

と呼びかける声が近くから聞こえてきた。

      ハ ァ 〜 イ

2人が後ろを振り向くとそこには、

風船を13つ持ったピエロが立っていた。

「残虐ピエロっ!」「来ないでっ」

 ヒャッ ヒャッ ヒャッ

笑ったピエロが指先でチョンッと風船を割った。

 パンッ

 ボキッ

理奈の隣で鈍い何かの音がした。その後には、

「がああっ」

と雪菜の悲鳴が聞こえた。

「え…?」

 パンッ パンッ パンッ……

さらにピエロが風船を割る。

ヒャッヒャッヒャッ

その度に雪菜の手足が折れ曲がっていく。

ボキッ バキッ ボキャッ……

パンッ

ピエロが最後の風船を割った。

ボギャッ

バタンッ

「雪菜…!?」

全身が折れ曲がっている雪菜がいた。

ピエロは理奈に近づいてくる。

「やめてっ来ないで」

ヒャッ  ヒャッ  ヒャッ

       いやあああああああぁぁぁぁぁぁぁ‼︎      」

《○○町○○○小の【神奈川 雪菜】さんと【岡本 理奈】さんが全身複雑骨折し、今日緊急搬送されました。

2人とも命に別状はない様です。》

2つ目の話 【理想の彼氏】


「はぁーーー」

ここで2人の中学1年生の女の子【戸澤 瑞希】と【佐原 可奈】は、ため息をついていた。

「ああん どうして彼氏できないのよ〜」

と瑞希が言った。それに可奈は、

「ー……まぁ焦らない方がいいかもね」

と落ち着きを取り戻しながらいった。

しかし瑞希は、

「良くないよ!私たちのクラスで彼氏いないの私たちだけなんだよ!」

と加奈に言い放った。

「まぁまぁ」

と加奈は言った。

すると2人の目の前に一つの本があった。

《彼氏ができちゃう!そっくりな彼氏ができちゃう手縫いの人形を作ろう!》

2人の中に沈黙が走った。そこに瑞希がこう言った。

「こんなので彼氏できたらいいんだけどっ!」

それに可奈は、

「瑞希‼︎大丈夫!瑞希は可愛いんだからすぐにカッコいい彼氏ができるよ!」

と慰めた。

「う…うん」

結局 瑞希は、その本を買って家へ帰った。

次の日。

可奈からこんな報告がきた。

「彼氏できた。」

可奈に彼氏ができたのだ。

「え…おめでとう」

(まさかこれで彼氏いないの私だけ…っ)

すっかり落ち込んでいたが、瑞希は可奈と2人で、帰宅した。

ベットに乗り、毛布に包まる瑞希。目には涙が浮かんでいた。

すると、瑞希の目に一つの本が目に入った。

先日買った本だ。隣には、手縫いの人形を作れるセットが置いてある。

「これで本当に彼氏ができるものならやってやるっ!」

と瑞希は人形をつくり始めた。

「出来たっ!」

その手には太い手足、大きな顔、ふっくらとしたお腹の男の子の人形があった。

「ご飯よ〜」

母親の呼ぶ声がする。

「あぁ〜まぁいっか。」

瑞希はそのままリビングへと向かった。

翌日、瑞希の元に可奈がやってきた。

「ねぇ!彼氏出来たんだって⁉︎も〜早く教えてよ〜」

と飛び跳ねながら言った。

「は、はぁ?」

彼氏など未だいないはずなのに。

「瑞希〜」

そこには太い手足、大きな顔、ふっくらとしたお腹の男の子が立っていた。よくみるとソイツの顔には縫い目があった。

(まさかコイツは私が作った人形⁉︎本当に彼氏に…?)

可奈は話を続ける。

「糸満くんって言うんだ!優しそうな彼だねっ!おめでとう!」

と嬉しそうになっていた。

「あ…ありがと」

『今の聞いた?彼氏だって。』『マジッ?』

放課後、家へ帰った瑞希の部屋にはあの人形があった。直さなきゃ。

それから瑞希は毎日毎日人形を直していった。

【手足細く】【顔小さく】【身長高く】……人形、いや、糸満は段々瑞希の思い通りの姿になっていった。

ある日、かなりカッコ良くなった糸満が瑞希の家へきた。もう糸満は瑞希の自慢だった。

「糸満くん!カッコ良くなっちゃって!」

と瑞希が言うと、

「ありがとな。あと、今度デート行かないか?」

と糸満が言った。嬉しくなった瑞希は、

「行く行くっ」

と答えた。すると糸満が、

「あ、その前に」

と言った。なになにっと瑞希が近寄ろうとすると、糸満はハサミを持っていた。そして、

「瑞希の願いなら俺なんでも受け入れるよ。だから瑞希も受け入れてくれるよね。俺、実はもう少し目がぱっちりした子が好きだし、指も長い方がいいなぁ。鼻も小さくしたいし。瑞希が直してくれたおかげかすごくポジティブになれたんだよね。」

と瑞希に近づきながら言った。そして瑞希の鼻筋にハサミを押し当てた。

「あ…ぁぁ…」

「互いに、理想のカップルになろうね。瑞希」

「や…助けて…可奈」

          ギャキン

瑞希の部屋に大量の血が流れていた。

恐怖なあの町①お話の内容


残虐ピエロ】風船を割ると骨が折れてしまう。いつもみんなを楽しませてくれているピエロ。中には、いたずらをし楽しんでいるピエロもいるんですね。これは、海外で話題になっていた都市伝説です。

理想の彼氏】人形にそっくりな彼氏。主人公の瑞希は、見た目にこだわってしまいこの様な結果に。人はつい、見た目で判断してしまうものなのかもしれません。

次回:恐怖なあの町②


新しい靴を履いて外に出るのは危険⁉︎

   ん?誰かの足音⁉︎誰もいないのにっ⁉︎

誰か助けて‼︎

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その他2022/06/18 12:13:04 [通報] [非表示] フォローする
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