【短編小説:勇者じゃないもん】
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竜の王っていう変な奴が魔物を解き放ってからというもの、世の中はめちゃくちゃになった。
それに怒った王様は最強の騎士団をもって竜の王の討伐に向かわせたが、返り討ちにされ見事に失敗。
その後、王国を王国を襲った竜の王は怪しげな呪文を唱えた。
『あべのこくそうをはんたいするものはしあるのみ』
そういって王女を連れ去って消えたらしい──。
僕は流れ者のロト。毎日魔物を退治して生計を立てている。
そんな僕を周りの連中は『勇者様』と言うが、正直いって世界平和なんかにまったく興味はない。
僕は稼がないといけない。だって、稼がないとマイラ村にいるパフパフお姉さんと遊べないんだもん。
「パフパフ……パフパフ……やだ、すごい!」
「はあはあ……く、まだまだっ!」
「パフパフ……はあはあ……パフパフ……もう降参してもいいんだよ?」
「はあはあ……あ、ああ~っ!」
「……勇者様、またね!」
パフパフお姉さんは足早に去っていった。
これでオレンジスライムと大蝙蝠五十匹分の稼ぎが消えたわけだが、後悔はない。
僕はしばらく呆然とした後、村の外に出た。
「よし、またがんばるぞ!」
~続く?~
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