SCP-4551-JP 幻想郷 侵入-中半
後ろを向くとくそでかい何かが三つの目で此方を見下ろしていた。こんな大きさでどうやって気付かれずに近づいたか気になったが、それどころではないので我に帰る。
「お前ら此処は俺の縄張りだ。勝手に入った奴は......グワッ」
「「!?」」
化け物が歯がビッシリと生えた口を大きく開けて突進してきた。
「クソッ!」
草むらに突っ込むようにして避ける。急いで体勢を整えると
「あれ?」
小傘が視界の何処にもいなかった。すると....
「外来人さん!道に沿って逃げて!そうしたら神社に着くから!」
小傘がそう叫びながら.....飛んでいた。あとなんか変だけど綺麗な何かを出して攻撃?をしている。
おっと、見とれている場合ではない。逃げるわけにはいかないのでとりあえず木の裏に隠れる。二人には隠れていることはばれていなさそうだ。
しばらく攻防が続いていたが急に
「もう何回も弾幕当ててるよ!あなたの負けだよ!」
といい動きを止める。すると化け物がニィと口角をあげ、頭の角で小傘を突き飛ばす。
「ウグッ」
小傘は木に叩きつけられ悶える。
「な、なんで」
「取り決めもしてねーしそんなルールに従う必要もねぇだろ」
「そんな........」
「妖怪は美味くはねぇが腹減ってんだ。負けたあんたが悪いんだぜ」
「うっ嘘。止めて。お願い」
搾り出すような声で小傘が懇願する。
どうする、俺。無視をするか。助けるか。
あの様子だと殺さないと攻撃を止めないだろう。しかしむやみやたらにアノマリーを攻撃するのは理念に反する。アノマリーに同情することも必要ない。しかしあの子は道案内をしてくれた。自分を守ろうとしてくれた。優しい子だ。あの子を見捨てて俺は本当に人類の盾として相応しい人間になれるのか......そう考えている内に化け物の口が小傘を覆いそうになる。
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この時にはもう腹は括っていた。
「おい。やめろ」
「あ゛?逃げてなかったのか?よ゛っしゃ!飯が増え゛たぜ」
「ダメ!逃げて!」
化け物が口を開き突進して来る。俺は手に術式を展開して力を流す。
「んん?!お゛前妖術使いか。久しぶりだ。妖術使いの肉は癖になる味だ!」
また突っ込んできた。やはり単細胞な奴らしい。急いでアサルトライフルを取りだし化け物の眉間に狙いを定め.......
「ヴッア゛ッ グッ ア゙ァ」ドスッ
一秒間連射しただけで倒れた。耐久はないようだ。
「え.....? やっつけたの?」
小傘が口をポカーンと開けて近寄って来る。よほど驚いたらしい。
「どうやって倒したの?」
「詳しくは言えないけど、実は外で悪者を倒す仕事をしていたんだ」
さすがに本当のことを言うことは出来ないので美味くはぐらかす。子供騙しの嘘で十分だろう。
「お兄さんありがとう!すごいね!ところで名前何だっけ?聞いてなかったよね?」
急に元気になって名前を聞いてくる。これくらいはいいだろ。
「宮前だ」
「宮前さんね!改めてありがとう!」
小傘はニコニコしながらくるくる回ったいる。さっきまで喰われかけていたのが嘘のようだ。
「博麗神社はこっちだよ!いこいこ!」
小傘が腕を引っ張ってせかす。これは懐かれちゃったかな。ハハッっと苦笑しながら小傘について行った。
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〈 🌌🌆🌌 〉「・・・・・・・・」ヒュウイウイウーン(効果音)
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注意:SCP4551JPは勝手に作りました。まだできてません。
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