君の命日は雨
ある日君は言った。
「…あと30秒だ。」
その時は何が30秒なんだと思った。
でも、もう知ってしまった。
これは君が消える時間だったんだね。
点滴に繋がれた君は最期にこう言った。
「私は人間じゃない。」
君は時間が来たその瞬間虹色の灰になって消えた。
消えてしまったというのにその塵がとても綺麗で。
ダメだと思いつつも見とれていた。
その日は雨が1日中降っており、それが君の虹色の灰と重なって見えた気がした。
………
今日は君が塵になって丁度1年。
というのに不運にも今日は雨がずっと降っている。
………
今日は君が灰になって丁度2年。
今年もまた雨が降り続けている。
「君の…きみの、、。」
………
今日は君が散ってもう10年目。
「案の定、今年も雨だな。」
でもこの雨はある時間になると毎年、毎年必ず晴れるのだ。
「君が消えた17時27分から。」
やっと晴れた青空に虹が掛かる。
「君のあれは虹色の灰なんじゃない。反射する霧だったんだ。」
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17時27分の数字を足すと…?
それは君の死を暗示する時間?
17+27=44
つまり死?
そして亡くなった後に霧が発生している
これは霧に関する神か妖怪の暗示?
点滴と書かれている所から最初の場面は病院という事が分かる
分かったところで何にもならない
死を暗示する時間に晴れる=天への道が開くとき?
やっぱ正体は死神の類か?
ただ一日中雨が降っていたのに霧が虹色に光っていたところが気になる
その日ももしかしたらその時晴れていたのではないか?
そして死神
つまり一年に一回死者を天に導くための儀式的な何かなのでは?