〜クリスマス総選挙〜 またこの場所で/19位ありがと‼︎
〜人物〜
水花 琥珀(みずはな こはく)♀
綿芽 未来(わため みらい)♂
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何年前だったかな。
つい最近だった気もするしずっと前だった気もする。
そんな、不思議な出来事だった__
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カーテンを開けると眩しい光が差し込んだ。
今日も1日が始まる。
「朝だぁっ!」
今日はクリスマス。
やっと未来と会える。
何年も待ち望んで
何年も我慢して
何年も言えなかった事がやっと言える。
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広場に着いた。
ここに未来が来るはず。
やっと会えるんだ。
気づいてくれるかな
話してくれるかな
けど、もし、気づいてくれなくてもいいんだ。
だって、私は昔と何もかも違う。
気づかなくてもしょうがない。
けど、けど、それでもあの頃みたいに笑いかけてもらいたいな。
無理か。
けど、いいんだ。
未来が無事で、元気だっていう事さえわかれば。
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「未来...来ないなぁ...」
かれこれもう2時間も待っている。
なのに未来は来ない。
だんだん意識が遠のいていく。
未来...
°.✩┈┈∘┈☆┈∘┈┈✩.°
「あの、すみません、大丈夫ですか?」
誰かの声で目が覚める。
「え...?」
「よかったぁ。もう4時間ぐらい寝てましたよ。」
そんな事を言われても全く頭に入ってこない。
だって、だって、目の前にいたのは未来だから。
「あの...大丈夫ですか?」
「あっ、だ、大丈夫ですっ!ご迷惑かけてすみませんっ!」
「いえいえ、全然大丈夫ですよ!」
気づいてくれなくてもいいなんて私はなんてバカだったんだろう。
こうして会うと気づいてほしくて、もっと喋りたくて仕方ない。
「あの...」
「はい?」
「信じてもらえないかもしれませんが、私、雪なんです。」
「え、?」
「未来の知っている通り、私は交通事故で死んだ。けど、今はこの通り生まれ変わって生きてるんだよ、?」
「悪い冗談はよしてください...」
「私、未来に会いたくてここで待ってたの。もう昔とは全部違うけど、未来の事を好きなのは変わりない。いや、絶対に変わらない。だから...だから、信じて...。」
「本当に雪...?なんで...」
「ほんとだよ。ずっと未来ともう一度会いたいと思ってた。」
「雪...」
「ねぇ、覚えてる?」
「何を?」
「ここ、私達が初めて出会った場所だよ。何回もデートして、何回もクリスマスを一緒に過ごしたよね。」
「うん」
「もう昔の私じゃないけど、これは絶対に忘れられない思い出。」
未来、本当にありがとう。
「ねぇ、未来。」
「ん?」
「ずっと言いたかった事言っていい?」
「もちろん」
「大好き。」
未来は目を見開いた。
そして、すぐ私の大好きな太陽みたいな笑顔になって言った。
「俺も大好き。」
「へへっ」
ある聖なる夜の不思議な不思議な物語__
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