世界で一番の
さらさらした金髪と、柔らかい頬。
「よく寝てんなぁ、お前は俺の宝モンだよ、ひまわり。」
「ふぁ…リュウ?」
「おはよーさん、早く飯食え、遅刻すんぞ?」
「うん。」
「よしよし。」
頭を撫でてやる。
「えへへ。」
「よし、飯食うぞ。」
「あむ!」
トーストをうまそうに頬張る。
,,お前がいるから、俺は…,,
「リュウ?」
「なんだ?」
「怪我しないでね?」
「分かってるよ、俺は大丈夫だ。」
「むー!」
不満そうな顔をしているのでアレをやる。
「ほら、指切り。」
「うん!」
「[指切りげんまん!」」
「ハンカチ持ったか?」
「うん。」
少し面倒くさそうな返事が返ってくる。
「ティッシュは?」
「大丈夫!」
「転ぶなよ?」
「へーきだよ、リュウ心配性だね。」
「んなことねえよ、俺は…」
「私のお兄ちゃん!」
抱きついてきた。
「リュウはヤンキーだけど、そうじゃなくて私のお兄ちゃん!」
「分かってるよ、俺はお前の兄貴で、お前は俺の妹だ。」
「絶対だよ?」
「おう!」
「行ってきます!」
「おう、ケンカすんなよ?」
「俺も出るか。」
,,そういや、そろそろクリスマスか,,
ひまわりにはプレゼントをやったことがない、二人暮らしではどうも難しい。
「おはよっリュウちゃん!」
艶のあるショートカットの女子、彼女の桜木セナだ。
「おはよーさん。」
「ひまちゃん元気?」
「おう。」
「そう言えばプレゼントは?」
「プレゼント?」
「クリスマスの!」
少しキレ気味に顔を近づけてくる。
「俺もやりてえんだけどよ、二人暮らしだからなぁ…」
「私お金出すよ?」
「いやそれは…」
「もうっ、彼女なんだからもっと頼ってよ!」
目が潤んでいる。
「わーったよ、じゃあわりいんだけどよ…」
「ん、いいよ!」
みんな、あんまり遊ぼって言ってくれない。
[まぁ、怖がられてるよね。」
「おいヤクザ女!」
「あ?私ヤクザじゃないよ。」
クラスの男子だ。
「お前のにいちゃんヤンキーだろ!」
「うっさいなぁ!それでも、あのバカ兄貴は…私のお兄ちゃんだもん!」
「な…なんだよ。」
,,あんなやつには負けない、私は番長の妹だから,,
「う~」
冬は嫌いだ、寒いし、私だけ…
「おい、ひまわり!」
「リュウ!」
,,何か持ってる?,,
「どうしたの?それ。」
「クリスマスだからな、プレゼントだ。」
「ほんと!?やった!」
「おい、泣くなよ。」
「嬉しいんだもん!」
「ほら、帰って開けなきゃな。」
「うん!」
二人で手を繋いで家に帰る、
「わあ、マイク!」
「お前カラオケ好きだろ?」
「うええ、リュウ大好き!」
「おいおい、マイク触んなくていいのかよ?」
「リュウがいいの。」
,,私のお兄ちゃんは、世界で一番,,
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