俺の家にずんだどんが入ってきた話

ずんだどんは身長198㌢体重160㌔の36歳の巨漢で、和服姿に長髪を後ろで束ね、雪駄履きでごはんの入ったおけを抱えて「めしを食うでごわす！！」と怒鳴り散らしながら他人の家に勝手にあがりこみ冷蔵庫の中身などをおかずにめしを食って帰っていく妖怪の一種。 妖怪なので警察も手が出せない。

最近この辺りで「ずんだどん」という妖怪がよく出るという噂がある。俺は妖怪とかそういうのは信じない。だからただの噂として聞き流していた。

今日の夕食はコンビニ弁当。なので冷蔵庫にコンビニ弁当を入れておいた。そしてゲームをしていた。

そしてストーリーが流れていく中、誰かが太く低い声で怒鳴り散らかした。

「めしを食うでごわす！！」

俺はあたりを見回した。でもどこにも人はいない。なので気のせいだと思って、ゲームを再開した。

だがしかし、それはまた聞こえた。

「めしを食うでごわす！！」

今度は確かに聞こえる。侵入者が来たのかと思って俺は走って玄関に向かった。

そして玄関には和服姿に長髪を後ろで束ね、雪駄履きでごはんの入ったおけを抱えた巨漢が立っていた。

「めしを食うでごわす！！」

「…はぁ！？」

そういって巨漢は家の中にズカズカと入っていき、冷蔵庫の中に入っていたコンビニ弁当などをおかずに飯を食っていった。夕食で食べるはずだったコンビニ弁当は、ずんだどんにペロリと食べられた。

「俺の…コンビニ弁当が！！！」