［2位あざす‼︎］桜風

なんか短編がいくつかあるみたいになっちゃってるけどいちお繋がってます...👉🏻👈🏻

なんかよくわかんなくなっちゃったけど投票してくれると嬉しいです‼︎

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目を開けると春。

澄み渡る青空に桃色の桜が咲き誇っている。

けどその景色は少し強い春風が吹けば今にも壊れてしまいそうなほど、淡くて、美しかった。

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私はずっとアイドルになりたかった。

キラキラの衣装を着て、可愛い曲を歌って、時にはバラエティに出て楽しそうな事をしたり。

そんなアイドルに憧れていた。

小学生では親に頼み込んでダンスを習わせてもらった。

大会で優勝した事も何度かある。

中学生ではメイクやファッションを勉強した。

勉強が嫌いな私でもメイクやファッションだったら全然苦じゃなかった。

高校生になったら親に助けてもらいながらもボイトレに通った。

週1だったけどそのボイトレ教室は評判がよくて、みるみる上達していった。

その矢先に親の病気。

心が折れるかと思った。

高校を中退してダンスも、ボイトレも全部やめてバイトに専念した。

『アイドルなんてなれるわけない。』

薄々気づいてた事が確信に変わるのが怖くて、私はアイドルを追うのをやめた。

じゃないとあのキラキラした世界1幸せな仕事にどうしようもなく焦がれてしまうから。

そんな時にアイドルのスカウトがきた。

嘘みたいだけどほんとの話。

しかもずっと好きだったアイドルが所属してる事務所。

本当に嬉しかった。

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親の病気で高校中退。

今まで勉強もまともにしてこなかった私はそれだけで十分人生が崩れた。

高卒ですらない私を雇ってくれる仕事先は中々なくてなんとか通常の半分ほどのお給料で雇ってもらっている。

そこまではまだよかった。

けど世の中はそんなに甘くなかった。

通常の半分のお給料でも役に立たないものは立たない。

私は大体長くて1ヶ月でクビになった。

仕事を変えるのはもう何回目かわからない。

今年で19歳。

高校を中退してもうすぐ2年が経つ。

親もだいぶ回復してきた。

そうなると今度は自分の事を考えないといけなくなる。

そんな時親からこう言われた。

『自分のしたいようにしていいんだよ。』

その通りだと思った。

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私は桜が好きだった。

思えば綺麗な輝いてるように見えるものが好きだったのかもしれない。

5枚の花びらで１つの花になる桜。

それが１つの木に何個も何個も咲いてる。

それはとても綺麗で美しくて、その美しさに引き寄せられる。

私はそんな人間になりたかった。

他人と支え合って、歩んでいける、そんな人間。

ずっとそんな人になるのは無理だと思ってた。

けど人間は自分の意志でいくらでも変われるって。

だからどんなに今が辛くても厳しくても自分が幸せになりたいと思い続ける限りは幸せになれる可能性は無限大だ。