鬼の面、人の腹
彼は豪快であった、否、彼らが色々と規格外なのかもしれないが。
「うむ、時を渡ってきたと!それはすごい!」
「派手なこともあるもんだ。」
果たしてそれでいいのか?こんなノリの人たちが最高戦力で。
「彼らは嘘をついていない、保証しよう。」
一体どうなってしまうんだ?
「お願いします、彼女に危害を加えないでください。」
「もちろん、君たちの身の回りは私が保証する、基本的なことをしっかり説明するから、落ち着いて考えておくれ。」
人間は信用できない、政府非公認だなんて怪しすぎる。
この人は話が通じそうだが、表に出ている善人の顔が本性ではない。
,,僕は人間より鼻が良いんだよ,,
「綺羅さんの安全さえ確保してもらえたら、鬼でも何でも狩ります。」
「ねぇ、鬼って可哀想だよね。」
「どうしたんです?」
辛そうに目を伏せる。
「鬼婆って、本当にいるのかな?」
子供の病気を治すために赤子の生肝を求めて、結果鬼になった女性の話だ。
「その人は、元気になってもらいたかっただけなのに‥」
本当に優しい人だ、こっちの胸もきゅっとなるような。
「人から鬼になる時に、その人はいい目には遭ってないでしょうね、僕も見たことないけど‥」
人間は残酷な生き物だ、鬼でなくても、人間の基準なら鬼のような人間は山ほどいるだろう。
「やっぱり、綺羅さんは優しい人ですね。」
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