記紀神話よりさらに深い摩多羅隠岐奈と「秦氏」の歴史の闇【日本史の宗教の裏側とウケモチ殺害対立と常世神の混沌を添えて】について
知ってる東方信者兼、歴史オタクからすると「これZUNさん、宗教史の暗部をそのままキャラ化して大丈夫か?」って心配になるレベルの話。
東方Project考察の最深部というか、日本の裏歴史の最大のタブーの話。
摩多羅隠岐奈のバックボーンである「摩多羅神(またらじん)」と「秦氏(はたうじ)」の繋がりは、記紀神話のストーリーから完全に排除された生々しい歴史の闇そのものについて。
何がそんなにヤバいのか、3つのポイントで説明する。
秦氏という謎の天才渡来人集団
①まず秦氏っていうのは、古墳時代あたりに海外(朝鮮半島や中国大陸)から日本にやってきた、土木・養蚕・機織り・酒造の技術を持った謎の巨大クラン。彼らは京都(太秦)を本拠地にして、実は「平安京の建設」も「伏見稲荷大社(お稲荷さん)の創建」も全部裏で仕切ってたフィクサーなんだよ。
その秦氏のトップに君臨していた英雄が、聖徳太子の側近でもあった秦河勝(はたのかわかつ)。
ウケモチ殺害事件と、隠岐奈が内包する「敵対の歴史」
②ここでさっきの話。日本書紀に、当時「常世神(常夜神)」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%B8%E4%B8%96%E7%A5%9E
っていう、虫を神と崇めて全財産を貢がせるヤバい新興宗教(っていうかほぼカルト)が流行ったっていう記録があるんだよね。そのカルトを「民衆が騙されてて可哀想だから」って物理的にボコして滅ぼしたのが、他ならぬ秦河勝。つまり、秦河勝と常夜神は「絶対に相容れない敵対関係」だった。なのに、東方の摩多羅隠岐奈は、秦河勝(能楽の神・宿神)の要素をめちゃくちゃ持っていると同時に、「常夜神」の要素すら自分の中に習合して内包してるフシがある。かつて殺し合いをした敵同士の概念を、数百年かけて自分のものとして融合しちゃってる。この「混沌とした神格の合体」が、まさに隠岐奈の言う「混沌の神」の正体。
「後戸の神・摩多羅神」という弾圧された芸能の闇
③で、一番エグいのが摩多羅神(またらじん)という神様の存在。
この神様、お寺の「後戸(うしろど)」っていう、本尊の真裏にある誰も見ちゃいけない開かずの扉の向こうに祀られる秘仏なんだよね。中世の日本において、この摩多羅神を信仰していたのは、猿楽(のちの能楽)を踊る役者たちや、被差別階級の芸能民(いわゆる「宿神」を信仰する人々)。彼らは秦河勝を「芸能の祖」として崇めながら、同時にその裏の神である摩多羅神を狂ったように踊って祀ってた。
でも、時代が進んで徳川幕府とかが「ちゃんとした綺麗な宗教以外は禁止!」って弾圧し始めた結果、この摩多羅神の信仰は歴史の闇に徹底的に葬り去られることになる。「踊り狂う異形の神」として、存在自体がタブーにされたわけ。
摩多羅隠岐奈=「歴史の敗者や闇をすべて飲み込んだ怪物」
ZUNさんが隠岐奈に「背中の扉(後戸)」をつけ、部下に丁礼田舞と爾子田里乃っていう「狂ったように踊る二童子」を従えさせたの、これも完全に「歴史の表舞台(記紀神話)から抹消された、秦氏と芸能民たちの呪いと混沌の歴史」をそのままビジュアル化してるんだよ。
記紀神話の「ツクヨミ」が潔癖すぎて穢れを排除した光の神だとすれば、摩多羅隠岐奈は「排除されたドロドロの穢れも、カルトも、差別された芸能も、全部ひっくるめて背中の扉から裏世界(幻想郷)に回収してやった」っていう、裏の最高神。
こんなおぞましい日本の歴史の闇が脈打って、それを扱ってる東方の内容ヤバくない?

