ノンフィクション小説
私の番(わたしのばん)
去年11月。あいつは急に姿を現した。祖母の体はもう蝕まれ、医者にも来年まで持てばいいですねと言われた。祖母は…末期の胆管癌だった。このコロナ禍、入院すれば面会できなくなってしまう。それで祖母は家族に看取られて家で死ぬことを選んだ。相当な辛さだったろう。酸素吸入器も痛め止めもない。
そんな中、今年1月22 日午前8時6分、祖母は息を引き取った。
私は祖母が亡くなる前日会いに行っていた。時々呼吸が止まり、しばらく経って思い出したように呼吸をする祖母を見た。数えれば1分に一回しか息をしていなかった。そんな中祖母は私が手を握ると力強く握り返して掠れた声で何があっても生きるんよ。自分が納得できる死に方をと言った。今でも鮮明に覚えている手の温もり…
今日、祖母の遺品整理をしていると日記を見つけた。そこにはこうあった。
死に様を子に見せ学ばせるのも親の務め。
と。
今度は私が子に教える番なのだ。死とはなにかを。
弟もこのことは一生忘れないだろう。なぜなら祖母の命日は弟の誕生日でもあるのだから。
暗い話。読むのは自己責任で。
感想など聞かせてもらえると嬉しい。かわいそぶってるとか思っても構わない。そう思われるものを書いた私が悪いから。
最初の そいつ、 をあの人、 ってした方がスムーズに読み進められるのでは?と、思いました。そいつ、 というのは前述されている場合にのみ使える語句だというのが共通認識だと思うので。(正直)( ̄^ ̄)←ゴミです。気にしないでください
難しい語句を身の回りにおくことで小説の語彙力を高めたいのなら、 辻村みずきさんの小説がオススメです。それで、わからなかった語句を調べてみる...とか
いつの間にか、梅雨があけると、入道雲はもうすぐそこまで来ていた。コンクリートから、ほうっと立ち上る熱気にまた汗を拭う。おばあちゃんだって車椅子の上で世話しなく汗をふいていた。セミたちの声から、抜け出すと私は弟より先に病院の床を踏んだ。風呂あがりのようなめまいに一瞬立ち眩んだかそれでも、視界にあったベンチに腰をおとす。視界のはじで母親と共に入ってくる祖母を確認すると受付の方へと目を向ける。 ここは、それなりに大きな病院で入院なども扱っているらしい。外見から察するにゆうに10階はありそうだ。スニーカーのベロをしまいこむと、またゆっくりと立ち上がる。
「ほら、有美 いくわよ」
立ち上がったと同時に斜め上から聞こえてくるこの声は祖母の車椅子をおす私の母親だった。「分かってるってば」 乱暴に答えた。なんか、この頃こんな会話が多い。
>>13
いいですよ。それより、言葉をたくさん知ってると情景も詳しく生き生きと描けますね。すごいです!
えっと、ノンフィクションだってこと忘れて二次創作ばっかりしてるんですがまぁそこはおいといてください(´;ω;`)イマキヅイタ もう山葵さんのとはほぼ別のものだと思ってもらってもオッケーです
こんな会話が多い。誰も祖母に憐憫はしていないにしても、空気が質量を持ったように私達家族の間を取り持ってる気がする。一体どうしたものだろう。父がプリントに記入を終えたらしく小走りで帰ってくる。ふと、祖母をみるみる。さっきの私と同じようにカウンターの方を眺めている祖母。いつかは輪郭がはっきりとしないのだが、数ヶ月前、急に調子を失ってからずっと何かが抜けていたような気がする。...
【チャット】一言ずつコメントして小説でもつくっていこうかと