テルタテルヲ カニカマコーポレーション
設定 「まま~、明日の天気は?」 そうつっついてくる娘は火照った頬を上下させていた。小学一年生とは言えどもう寝させたほうがいい時間だろう。「もう寝なさい?明日遅れるわよ?」 手にしていた水を一口のむとそのままシンクにコップを流した。「でもさぁ、明日雨だったら私遠足行けないよ?」 そうなのだ明日は窰の遠足の日なのだ。「じゃあママが確認してあげるから、それ聞いたら寝てよ?」 根負けした私がそう答えると娘はまた、頬を上下にした。 明日は、晴れ 90%の確率だからまず雨が降ることはないだろう。「大丈夫だよ。ほら。」 スマホを娘に近づけると、まるで宝物でも見るみたいに画面をのぞきこむ。「明日は...晴れだ」 スマホから手を離すと娘は一瞬こちらを向きかけて 部屋の方向へと体を向けた。「じゃあ、お休み、ママ。」ウザキ柄のパジャマが暗い廊下へとかけていった。
夜ももう2時を回った頃だった。旦那がもうそろそろ帰ると連絡をくれたので、こちらもそろそろ寝ようとしていたときだ。「がらんっ 」 遠くでだが大きな雷がなった。「ざあぁぁぁぁぁぁ 」 雨が勢いよく降りだす。雨粒は大きく、窓にぶつかると「トンッ、トンッ」と音を立てた。飲みかけのホロヨイを机に置いたまま寝室に向かった。
気づいたのはトイレから帰ってきたあとだった。娘の部屋の前に、娘がいた。雷で起きちゃったかな? そういう考えを見透かしたように娘は口頭一番「雨?」と聞いてきた。 眠たげに目を擦ってはいるが事実を教えたらきっと寝なくなってしまうだろう。「いいや。、大丈夫だよ。」 小さな頭を撫でながら小さく、そう答える。 「そう...よかった。」 まるで何かに取りつかれているように、そう答えた娘はフラッと部屋に戻ってしまった。「悪いことしちゃったかな?」
その時はあまり深くは考えていなかった。 別に気づかなかったと言えばいい。 新しい真っ白の枕をおき直すとゆっくりとまぶたを、閉じた。 翌日「うわぁぁぁぁ 」という旦那の叫び声と共に目を開いた。ベッドから起き上がると寝癖気味の髪を押さえながら声の方向へと足を運んだ。
旦那がいたのは、娘の部屋。息子はまだ起きていないらしい。朝日と同時に視界に飛び込んできたのは娘の部屋の天井にかけられた縄。ちょうどわっかの形になっている、そして旦那の横に横たわる真っ白い娘、と、てるてる坊主。

