群青の空の下で【2】
まぁ美奈子は50年以上の時をワープした訳だ。
信じて欲しい。
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美奈子は白い肌を太陽にきらめかせながら麦わら帽子を見つめていた。
「麦わら帽子って、同じ匂いだよね、みんな」
「だよね!そうだよね!」
独り言、か。
僕は無視する。
でもあまりにも大声でいうもんだから
「独り言多くない?」
と、問いかける。
「違うよ、よしちゃんと話してるの」
「幻覚?」
「違う、2つの世界が見えるの」
「2つ?」
「半分には今の世界が、もう半分には70年前?だっけ、のここの世界がみ、」
「見えるわけだ。」
僕は重ねるようにして言う。
昔のここか。地味に気になるぞ。
言っていなかったが「ここ」というのは僕の家である。
かくまってるわけだ。今日限定で。
バレたらまずいから注意だってしている。
なのに美奈子は耳に入れようともせず、そのよしとかどうのとかいう人と雑談を楽しんでいる。
美奈子の美しい黒髪が爽風になびいて、僕を包んだ。
シャンプーの甘い香りがする。外国から輸入したのかな。当時は絶対高かった。多分。
すると急に頭に、70年前の8月の出来事が浮かんだ。というか、よぎった。
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トピックを投稿する無題様ここでも神小説量産してますやんけ(
あ、私も始めたよ!投票トーク😎((
美奈子ちゃん絶対美人やんけええ((
続き求ム
なんかとーと内で良い小説見つけたんやけどよかったら覗いてくれないかな?主がわからんから(そこもある意味ロマンなんやけどねww)うちが代わりに紹介します
「美の沼」第一話 入江
https://tohyotalk.com/question/302854
です!