[リカリンの小話]私の友達の姉(YG練習生)の面白い話

私が小学校時代から仲良くしていた友達のお姉さんの話です。

友達のお姉さんはあまり活発な方ではなく、友達も少ない、いわゆる陰キャだったそうです。

中学校のころ、よくわからない理由でいじめにあい、ハブられてしまった彼女。

今まで遊んでくれてた友達も、彼女を避けるようになり、休み時間はずっと孤独...そんな彼女の唯一の生き甲斐がKPOPアイドルだった。

家ではKPOPアイドルを愛し、外では嫌われモノの陰キャとして生きる。それが彼女の毎日だった。

しかし、彼女へのいじめは日に日にエスカレートしていった。次第に、彼女は休み時間、教室にも居ずらくなった。

彼女が逃げ込んだ場所は、トイレだった。

トイレなら、誰も彼女に嫌がらせしないし、誰かにかわいそうな目で見られることもない。

それでも、トイレで休み時間を過ごすのも、なかなかの苦行である。

ふと、放送が聞こえてきた。

当時大人気だった、TWICEのTTだった。

彼女は、踊ってみた。思いの外、トイレというのは広く、誰も見ていないので踊りやすい環境だった。

楽しかった。中学校生活において、初めて楽しいと感じた。それから彼女は、休み時間、ずっとトイレにこもってダンスの練習をした。

時にはKPOP。時にはJPOP。時にはクラシックにもダンスをつけて思いのままに踊った。

そんな生活が、約2年間続いた。

彼女が妹と歩いていると、声をかけられた。

｢韓国の芸能に興味はないか｣と。(一部省略しています)

そこからオーディションを受けた彼女は見事合格。

あの天下のYGエンターテイメントの練習生となったのである。

今も、韓国でたゆまない努力を積んでいる彼女にエールを。

あのトイレにこもった日々が無駄ではなかったことが、人生において無駄なことなど無いと、身をもって教えてくれたのは、紛れもない、彼女である。

※この話はノンフィクションです