夏が近づく、君が遠のくfeat.初音ミク
透明な夏の水槽に1人、麦わら帽子を飛ばしている。
自分でも何がしたいのか、それがわからなくなる程に。
君の声が響いてくる、終わらないこの夏から出してよ。
花ばっかり持ってないで、ねえ。
初夏の昼下がり、君は歌を歌う。風鈴の音が鳴って
時間だけが過ぎ去っていく。水槽に水音が伝う。
君が泣いている、その理由を教えてよ、
透明な澄み切った空、風の音だけが聞こえてくる。
自分の姿形が無くなっても、この夏は動いたまま。
君の声が響いて来る、止まらないこの夏を止めてよ。
泣いてばかりいないで、ねえ。
初夏の夜明け頃、君は消えていく。風鈴の音も止んで
時間だけが過ぎ去っていく。水槽の狭い奥の方に
君が立っている、ように見えただけ、
あの時の君の笑顔が壊れそうなくらいに出てきて
もういないんだって、わかってたはずなのに、
向日葵が咲く、風鈴が鳴る、そんな何処にでもあるような
初夏の記憶が僕の心に流れてゆく。
残暑、君の声も、僕はもう忘れていく。風鈴が割れてって
時間だけが僕の心だけ置いてゆく。水槽の上に浮かんだまま。
君の声はもう忘れた、終わっていくこの夏を止めてよ。
黙ってばかりいないで、ねえ。
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