[小説]未解決3
読んでない人用
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前回
未解決2→https://tohyotalk.com/question/190676
少なめ更新ですみません。
本編へ移らせて頂きます⤵
午後の授業は既に終わり、帰宅する生徒の波をさかのぼるように、部活をやる生徒を横目に俺は校舎の屋上へと急いだ。
"アイツ"はいつも屋上にいて、いつもこちらの一歩先と心を見てる。黒いジャケットのフードをかぶり、影に自分をひそませるように佇んでいる。
群れるのが嫌なわりには休日幼馴染みや双子の妹といるのを見かけたことがあった。
マジで何がしたいのか分からない。今回だってそうだ。貧乏ではないが、両親共に他界してるアイツがあんな高級アパートに入る意味が分からない。分からないからこそ、何でアイツがあそこにいるのか気になった。
意味なく重い屋上のドアを開けてアイツの姿を探した。
『やあ、竹内。そんなに急いでどうしたの?』
若干嘲笑が混じった声が後ろから聞こえ、そこを見た。
「いつから見てたんだ?白崎麗香。」
アイツこと、白崎麗香の問いを無視し率直な問いを返した。
彼女は俺と同じくその問いを無視してただ薄気味悪い笑顔を作っていた。
笑顔と言うより圧だろうか。こっちが質問に答えない限りこちらの問いも返してくれないだろう。沈黙がキツイ。
「お前に用件があってきた。あと情報の提供も欲しい。」
ハアとわざとらしく、しかしさりげなくため息をつきながら俺は答えた。ここまで色々言って言うのもなんだが、白崎は俺の調査に必要とする情報をできる限り渡すいわゆる情報屋みたいな立場だ。性格と口と俺との仲は悪いが。
『だろうね。そうじゃなきゃ私のとこ来る必要ないし。というか用ないなら来ないで。関わらないで。』
「用があっても来たくねぇよ。というか、分かってるなら聞くなよ。」
『確認みたいな感じ。そもそも校門から出てくる人ばかりの中に掻き分けるみたいに逆走してる人がいたら目に留まるでしょ?自覚なかった?』
「そんなに人はいなか....いなかっただろ。」
『自信ないなら断言しなければいいのに。』
「は?」
『思ったことをそのまま言ってるだけだけど?』
こいつと話してるとからかいたいのかもう何がしたいのか分からないから疲れる。会話が綺麗なほどなりたたない。話しててイラつくのは俺だけか?
「そんなんだから友達ができないんだよ」ボソ
『言いたいことあるならはっきり言いなよ。』
「地獄耳か?そんなんだから友達ができないんだよって言った。」
『言えるなら最初っから言いなさいよ。..で?急いできてこんな呑気に私と会話してていいわけ?』
そうだった。いつからか話が脱線していた。
「お前は何で殺人がおきたその当日、しかも被害者が殺害される直前にあの高級アパートに入ったんだ?」
聞きたい事を端的にまとめて聞いた。白崎の返答は想像を絶するものだった。
『私が殺したからじゃない?』
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会話多めの短い更新ですみません。
誤字脱字、質問等ありましたらコメントで教えていただけると嬉しいです。
次回更新日は特に決まってません。
不定期投稿です。すみません。