【電子小説】君と見たあの星空は。③
〜次の日の学校〜
今日は部活が楽しみで仕方ない。
あの人来てるかな?
その考えがずっと頭の中でグルグルと回っていた。
そういえばあの人の名前、まだ聞いてなかったな。
いずれはもっと仲良くなって、お出かけなんかも…
だめだめ!今は授業に集中しないと。
あっそういえば紹介してなかったことが、
クラスにはずっと空席の場所が一ヶ所あって、
その子は自殺したとかなんとか、
そういう噂がたってた。
でもまだ席を用意してるってことは、
待ってるってことだよね。
話がそれたけど、早く部活にならないかなぁ〜♪
〜部活〜
今日は午後から急にものすごく雨が降って、
体育館での練習になった。
流石にあの人、いないよね…
悲しい気持ちで帰ろうとした、その時だった。
「えっ!なんでっ!」
そこにあった窓から見えたのは、傘をさしてたっているあの人の姿だった。
靴を履いて傘をさして、その人のもとへかけよった。
「昨日の人ですよね!」
「あっ昨日の。」
「なんできょう…来たんですか?」
「すこし、気になって…」
「野球、今日は中練だったんですよ!
急な雨のせいで…」
「違います、俺はあなたが気になって来たんです。
ってこれじゃ、ストーカーだよな〜」
「そ、そうだったんですか?私てっきり野球のことかと…」
その人は、真面目な顔で私に言った。
「よければ名前を教えてもらえませんか?」
「はいっ、喜んで!」
私は満円の笑みで答えると、彼は顔をふせながら、
「俺は神楽 勇。よろしく。」
「えっと、私の名前は櫻葉 琴凪!よろしく!」
「うん。」
そして、この雨の中で送ってくれた。
『1人は心配だから』って。
相変わらず優しくって、寒いはずなのになんだか心がポカポカしてた。
明日はどんな話をしてくれるんだろう…
<続>
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