小説 GOD THE KILLRS
少年は6月の真ん中にも関わらず部屋のベッドで横になっていた。不登校だ。少年の名は罪野クロ。今年私立高校へ通い始めた。父は3年前事故を起こしてから植物人間状態で、母は父の事で精一杯だ。なんとか母親の足を引っ張ることの無いように、独り暮らしを始めた。高校での生活はいたって普通だった。
ある日彼はいじめを校内で見かけた。そのいじめは下劣ではあったもののどこか惹かれる様な物があった。気づいたらクロはいじめた側の生徒を殴っていた。いじめられていた側は何があったのか理解できない様子ではあったが、この人は自分の味方だとしっかり認知していた。
いじめた側はクロを殴った後その場から去っていった。その後いじめられていた生徒がクロに感謝しにいった。どうやらいじめられていた生徒の名は三川 健太郎と言うらしい。
三川とクロはすぐに打ち解け仲良くなった。その日クロはウキウキとした気分で自分の古いアパートに帰った。翌朝、クロはいきなり殴られた。昨日、クロが殴った三川をいじめていた生徒だった。
その日からいじめの対象はクロへ変わった。クロは陰湿ないじめを受け続け遂には登校しなくなった。これが2ヶ月ほど前の話である。
不登校として過ごした2ヶ月目の日、その日にクロは自分の体の異常に気づき始めた。とてつもない吐き気と頭痛がクロを襲った。クロは耐えられなくなり、病院へ行った。医者の診察を受けたが、何も異常な所はないと言われ痛み止めだけを貰い帰宅した。
クロが帰宅した後医者は誰かに電話をかけていた。
「いました。『鎮魂歌』です」
その日の夜、クロの体の痛みや吐き気は無くなった。翌朝、起きたクロは部屋着に着替えた。いつものようにベッドの上に座って朝食を食べているとインターフォンが鳴った。クロはどうせNHKの集金だと思い無視した。
インターフォンの音が何回も部屋に鳴り響いた。クロはあまりにしつこいので玄関に向かい、ドアを開けた。
ドスッ
クロは足に激痛を感じた。あまりの痛さに倒れこんだ。足が痛くて動かない。おそらく撃たれたのであろうと思われるが、クロは気にする余地もなかった。クロの足をよく見たら、何か水晶の様な物が刺さっているそして玄関のドアの前には 、謎の男が立っていた。
to be Continued