機動戦士ガンダム 水星の魔女はおもしろい?つまらない?


「こんなのガンダムじゃない」以前に「こんなの物語じゃない」って感じ。
主人公の目的とその障害、あるいは巻き込まれる事件とそれに対する主人公の立ち回り、これらを序盤から明確にして見る者を引き込むのが物語を作る上での基本中の基本なのにそれがまるでできていない。
『アド・ステラ122――
数多の企業が宇宙へ進出し、巨大な経済圏を構築する時代。
モビルスーツ産業最大手「ベネリットグループ」が運営する
「アスティカシア高等専門学園」に、
辺境の地・水星から一人の少女が編入してきた。
名は、スレッタ・マーキュリー。
無垢なる胸に鮮紅の光を灯し、少女は一歩ずつ、新たな世界を歩んでいく。』
↑この文章読むだけでも駄作ってわかる。
何を見せたいのか、どこでドキドキワクワクさせたいのかサッパリわからん。
まだガンダムじゃなくてもGガンは面白かった。ノリがラノベなのが一番無理。百合があるせいで目立ちすぎ
革命機ヴァルヴレイヴぽいと思ったら、そういやあっちもシリーズ構成が大河内一楼だった。
キャラや作画や声優、もっと言うと百合、ガンダムネームはそれ程問題じゃない。
世界背景、設定、ストーリーが説明不足過ぎる、学園授業~モビルスーツ戦は機体やパイロットで無くバックの権力で決まる八百長運営とデュエル、ぶっちゃけマヴラブレベルの作り手オナピーストーリーが不愉快過ぎる。
同作を扱う人気スレが大荒れしているので、こちらに移ってきた
あくまで私は「水星の魔女は面白いかつまらないか、その理由は何か」について読みたいし書きたい(当然)
ようやくGUNDフォーマットを取り巻く企業帯において、非人道的手法を含めた企業犯罪と謀略、それに巻き込まれる子供たちを扱うこと、そしてその方法が分かってきた
が、そこに到達するまで遅すぎる、新人漫画家ならネーム通さない編集者が多いだろう
過疎ってるので連投させてもらう→
>>9
概ね同意。
でもいくつか異論がある。
まずこの物語のテーマというか方向性が明らかになるのが遅いって部分だが、それ自体は別に悪いことではないと思う。
問題はそこに至るまで話を進めるのに、暫定的なテーマや方向性を設定して視聴者を飽きさせない努力をしていない点。
例えば主人公スレッタに「学園No.1のパイロットになる」という目的意識があり、決闘で一人ずつ強敵を打ち破り、いよいよホルダーになれるかどうかってとこで真のテーマや方向性(ガンダムに纏わる過去の因縁等)が明らかになり急展開する、って感じなら十分面白くなると思う(取ってつけた急展開に見えないよう伏線を張っておくなどテクニックは必要だが)。
設定やキャラの心情描写などの違和感についても至極ごもっともだが、そういった部分が気になるのって結局話がつまらないからであって、前述のように暫定的なテーマを設定するなどして躍動感のあるドラマを展開できていればさほど気にならない部分かなと思う。
ただし、どんな場合においても主人公スレッタの心情が不自然で魅力がないのはダメ。
主人公の役割は(1)視聴者に共感や憧れを抱かせることで物語への没入感を与える(2)物語を主導し牽引する、この二つだと思う(デスノート夜神月なんかは2に特化した特殊な例)。
スレッタが親にいいように利用されているのならば2は厳しい部分が多いだろうが(それでも前述のように強い目的意識を持たせるなどすれば要所要所で話を牽引できる)、だったらせめて1は押さえておかないと主人公とは言えない。
泣くシーンが不自然だったり、空気読まずに歌い出したり、あっさり親に言いくるめられたり、一種の洗脳教育を表現してるのかもしれんがこれが主人公ではさすがに厳しい。
【子供達】は、スレッタ含めた大半がもともと学生時代にやりたいことなどなかったようだが、ミオリネの事業計画も決まっていない浮世話に前のめりなキャラ達を見て、違和感を感じるなというのは無理があるだろう
兵器のアンテナもメンテ代も非常に高価なはずで、決闘に負けたら破産するのに闘うというが、相手を殺すくらいの理由と勢い、つまり人生に行き詰まってでもいないとそんな博打に出られないだろう
決闘するにしてもリスクが高いなら要求するものはもう少し欲張って当然だが、スレッタが偽エランに要求したのはお気持ち頂戴だけだった
いや彼女はそれでもいい、しかし巻き込んだメカニック達は何の要求もしていないのに手伝った
スレッタの実力はまだどの程度信頼に値するのか分からなかったのではないのだろうか?どの程度スレッタが飛び抜けた存在かデータが少なくコメントし難い
もしくは彼らは単にお人好しという説明でもされるのだろうけど、私はこれを「ネームドながらモブ扱い」なのだろうと感じた
今後もスレッタが勝って得るものが地位・名誉・金ではなく他者との繋がりやお気持ちであるならば、これからは会社としてお気持ちの問題も含めたWIN-WINを目指さなければキャラブレするか非現実的な展開となる
次また思い付きで突っ走った博打行動をとったり、仲間に還元されない展開があったら、少なくとも現実では全く通用しない絵空事といえる
とはいえアニメは個性を殺さないのが常、多少のご都合展開は許容するつもりだが、期待値は低い→
【大人達】は、権力者のお気持ちで子供に危険な兵器を預けて投資したり、決闘が廃止された歴史的背景など一切無視されていたり、総じて極めて傲慢でまともな大人がいないようだ
まともな大人がいないからまともな子供もいない、大人が子供を搾取するのは当然、という展開はオルフェンズと骨組みが同じだ
違いはオルフェンズがスラム孤児の成り上がり、水星はヤンキー校に進学させたヤバい親が子供達に金かけて喧嘩させてるかのようだ
伝わりにくいか、施設や立場などの見映えだけは整ってるからそう思われないかもしれない
そう考えればこの破綻した社会の説明はつくが、単に設定の甘さだと感じる方が先だろう
また今作が「未来」ではなく「異世界」で、水星や地球がまったく別の名称で呼ばれてたらおそらく決闘システムも受け入れられただろう
決闘罪がなぜあるのかという倫理的観点を無視した時点で「未来」っぽさは皆無で、総じて現実と大きく異なる倫理感が展開されており、これが没入感を著しく妨げている
納得できるのは単に無知だからとしか言いようがない、それほどに決闘という行為は非生産的かつ盲信的なものだからだ
何せ「勝てたのは神が認めたから勝てたのだ」というのが決闘であり、そこに合理性などは皆無だ
宗教の非合理性については近年宗教2世でも語られるように顕著だが、今作は宗教ですらないため、「未来」であるならばどうかしているとしか評せない
歴史にまつわる一切が意図的に断絶されているのかもしれないが、今のところそうした兆候があるだけ
深読みせず普通に理解しようとすると「莫迦気ている」と言わざるを得ないだろう→
【人気】は、キャラ達が決闘で負けたifなどを考えず、勝って当たり前だと感じる人からすれば面白いのかもしれないが、それは「他人事」や「共感する気がない」、つまり消費されるだけで心に残っていない、ということになるのではないだろうか
度胸と無謀は違う、準備不足は命取りだし、賭けに出るなら理由がいる
根拠薄弱な作品に、根拠を求める人がファンに多いガンダムは向いていないと個人的には考えている
だからキャラ人気というよりネタ扱いされている感覚が優勢になっているのではないだろうか
茶化している情報ばかりが跋扈しているのではないだろうか
それは、ほぼ炎上商法に近い(ガンダムならただの社会実験であって欲しい)
勿論「なんで戦争しないんだ?」というシリーズファンの声もあるだろうが、私は学園ものでも面白かったならそれでいい、面白かったなら
今作は視聴率がガンダムの割にかなり低いが、このコメントはこうしたことが背景にあると考えられるという"仮説"だ
ツッコミどころは当然あるだろうが、どうか論理的で理性的な議論ができますようにと願うばかりである
作画はいいけど次回もみたいと微塵も思わなかった。百合は地雷じゃないけど、あそこまで目立つとちょっと無理。