【小説】悪魔のくせに人間と

3 2024/06/09 23:58

『悪魔のくせに人間と』

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「あれ、あの子何してんだろ」

やっほー、僕は悪魔。魔界のそこら辺にいる、ただの雑魚。...なんだけど...

人間に変装して、人間界に遊びに来てる。

...いや、嘘だ。遊びに来てるわけじゃなく、天使から逃げている。天使と悪魔って仲が悪いイメージあるけど、実際は違う。でも最近、一部の悪魔が何か知らないけど悪いことをしたらしく、天使は悪魔のことを敵だと思い込んで悪魔を殺しているのだとか。そのせいで、さっき天使にあった僕は天使に殺されかけて、人間界に逃げてきた。

今は川のある自然豊かな公園にいる。

まあそれはさておき、僕の前の人間が木をじっと見つめながら立っている。

すると、急にその人間が泣き出した。ど、どうしたんだ...?

「あ、そこのおにいちゃ〜ん!!」

「え、僕!?」

「そう!あのね、ええと...木にオレのボールが引っかかっちゃったの!取ってくれない?」

なるほど、ボールが引っかかったのか...って、どうやってあんなところにボールを引っかけたんだ...!!

...まあ僕は人間じゃないし、この人間はまだ幼いから正体は見せて取ってやってもいいだろう...。

一僕は、悪魔の翼をのばして、木の上のボールを取った。

え!?と人間は驚く。まあそりゃそうか。

「すごいね、おにいちゃん!空飛んだ!!」

「お、おう...」

「ありがとう!おにいちゃん、なんて名前?」

「あー...名前か...。」

基本、悪魔には名前はない。でも、あだ名的なものはあって、僕は悪魔の翼が小さいから「翼が小さい悪魔→小悪魔」で、そこから取って「コア」と呼ばれてる。こ、小悪魔じゃねえし!!翼が小さいだけだし!!

「うーん...適当にコアって呼んでくれ。」

「コアくん?わかった!よろしくね!」

「よ、よろしく......?」

よろしくって、なんかこれからもまた会うみたいな感じだな...

「じゃあせっかくだから、オレと一緒にボールで遊ぼうよ!」

「まあいいけど...ってお前の名前はなんだ?」

「オレはシュンって呼んで!」

「ア、ハイ。」

一それから、僕らはボールで遊んだ。

「あはは、コアくん変なところに投げすぎ!」

「ああ、すまんすまん...ってシュンこそ変な方向に投げてるけどなぁ!?」

「ごめんwよーし、遠くまで投げてやるー!」

「ひぇ〜〜〜」

一ザブン。

「「あ」」

「ボール、川に落っこちちゃったね。」

「どうしよ、僕泳げないんだけど...」

「じゃあオレが取ってきてあげるよ!」

「え、ちょっとシュン!待て!」

そんな無理をしなくても...僕が飛んで取ってきてあげるのに。

一ザパーン!!

「ボールボール〜あった〜」

「気をつけてくれ...」

「ゲット〜!...って、あれ、わわわー!!」

「シュン!?」

風の影響で川の流れが速くなり、シュンが流されていく。いや、そんなこと考えてる場合じゃない!早く、助けないと...

でも、どんどん奥の方へ流されていく。

「助けて!」

一助けないと。...助けないと!!

「今行く!!」

一今まで人間なんかどうでも良いと思っていたのに、不意に助けたいと思ったのだ。

僕は空を飛んで、シュンに近づいた。そして、やっとの思いでシュンを抱き抱えて陸へ上げることができた。

一しかし...

時すでに遅し。シュンはぐったりしていた。

もう遅いか...そう思った刹那、白い翼一天使が降りてきた。天使は人間が死ぬ間際にその人間の前に現れ、魂を抜き取る。

僕は人間の姿に変装していたので悪魔だと気づかれていなさそう。...良かった...良かった...?良かったのか?いや、良くないな。

天使はシュンの前に立ち、魂を抜こうとした。...ダメだ!

「やめろ!!」

僕はシュンの前に立った。そのまま、"僕の魂"が抜かれていく。

「あら、これは悪魔じゃありませんか。まあいいでしょう。ついでに悪魔も殺すとしましょうか。」

くやしい!まだ終わりたくない!!

...でも、何かを守るって、こんな気持ちなんだ...。どこか、温かいというか、なんというか...。

「あなたはここで終わり。さよなら。」

「ああああああああああ!!!!!」

そのまま、僕の意識は...消えた........

........................

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あれから数十秒後、悪魔一コアは光に包まれ、消えていった。残されたのは、オレと天使一"テロ先輩"2人だけ。

「「いぇい」」

オレたちはガッツポーズをした。

「シュンくん、いい演技だったよ」

「テロ先輩こそ良かったですよ。やっぱり先輩だからすごいですね...。いやー、やっぱり悪魔はアホですね。人間と仲良くしようとしてたし。...まあオレは天使なんですけどね!」

「あははは、そうだね。」

一そう、オレは天使。人間なんかじゃない。

オレたち天使は、悪魔を殺そうとたくさんの計画を立てた。すると、悪魔は意外と心優しいと聞いたから、困っている人を見つけたらすぐ助けるのだとか。だから、テロ先輩たち天使が悪魔を追いかけて人間界へ連れていって、オレが人間の変装をして困ってるようにしてたら、案の定悪魔が助けに来たってわけ。だから、オレが溺れてたのも、テロ先輩がオレの魂を抜こうとしていたのもただの演技。チョロすぎるわ、悪魔。

「さて、天界に帰ろうか。」

「そうですね、テロ先輩」

そう言葉を交わして、オレたちは天使の輪と翼を揺らして、天界へ帰った。

[完]

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どうもるーるーです!

どうでしたか?最後は驚きでしたよね!!ですよね!?(圧)

小説、結構長くなりました...スクロールお疲れ様です!あと続きはないです!

ちなみに、シュンくんとテロ先輩の名前の由来は、なんとなくシュンくんは運動神経良さそうだから「足速い→瞬→シュン」で、テロ先輩は白い天使だからそこから取って「テロ」にしただけです!

ちなみにトピ画は10分クオリティコアくんです!

面白いと思った方はいいねと投票よろしくお願いします!

では、さよなら!

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