『クリスマス総選挙・小説部門』オーナメントは爆ぜる物。

8 2024/12/07 11:11

大きなクリスマスツリーに

沢山の電飾を巻く。

偏らないように

豪華なオーナメントを沢山。

さながら深緑のドレスに

輝く模様が入った様。

私がバイトしている

このショッピングモールも、

このドレスの模様入れが

終わってしまえば

忙しいセールが始まる。

クリスマスが始まる。

ツリーの頂点には光り輝く

星型の飾り、じゃない。

私が仕込んだ

 

 

 

爆弾だ。

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私には、好きな先輩が居る。

けど私は先輩に好かれたいとか、

そんな事は思ってない。

恋を追いかけてるのが好きだから。

けど、結ばれた後のリア充達は

大っ嫌い。

カップルの象徴みたいなクリスマス…

消えてしまえば、いいのに。

ウチのショッピングモールは

庭、みたいな場所があって、

ここらで一番人気のデートスポット。

クリスマス期間は

9mの大きなツリーとイルミネーションが

用意されて、そこで告白するのが定番だ。

だから、そこのツリーに飾る

星の飾りに爆弾を仕込む。

材料は科学部の親友に

薬品庫から盗んでもらった。

25日の午後、10人以上人間が居る時。

それが爆弾のセンサーが反応する時。

そして今日は25日の午前。

もうちょっとだ。

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午後。

早く、その時が来る事を望んでいる。

どーせ沢山のリア充が

集まるんだろうな。

大っ嫌いなあいつらが

爆ぜて消えてしまえばいい。

今日はバイトも無いし、

家でテレビを付けて、

速報が来るのを今か今かと待ちわびる。

『〜♪』

電話が鳴った。先輩からだった。

「…もしもし」

『もしもし?

 えっと、良かったら

 ショッピングモールの

 庭に来てくれない?』

「私で良ければ…!」

電話を切る。胸が高鳴っている。

行かないと。

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先輩が居た。

周りには4組位のカップルがいる。

けど、そんなことはどうでもいい。

今は、先輩。

私が来たのを確認すると、

こちらを見た。

「俺と付き合ってください!」

こく、はく…?

「よろk──」

言おうとした。

無理だった。

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綺麗だと思ったあのドレス。

深緑が美しかった。

でももう、緑じゃないな。

真紅のドレスに変わったから。

嫌いな存在、居なくなった。

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タグ: クリスマス 選挙 小説部門 オーナメント

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その他2024/12/07 11:11:29 [通報] [非表示] フォローする
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まあた理解の難しい、、、、けど、面白い!


2: 硝々 @motokomea4 2024/12/16 01:30:08 通報 非表示

何なんでしょうかねこの…皮肉?そんな感じと文章の雰囲気。大好き。


うお好き


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