【こいフラ小説】無意識の幻想少女は彼女なのか?-Ⅳ-
今まで長く生きてきた中で一番、濃密で色々な事が頭をめぐった1分間だった。
こいし「あは、時間切れだぁ」
・・・・・
こいし「あれ?攻撃してこないの?」
・・・薄々気づいていた。『そのこと』には。
さっきのスペルカード・・・切り札にしては異様なまでに避けやすかった。
それどころか少し、ほんの少し、せいぜい雀の涙ほどだが、
弾を避けるのを久しぶりに楽しんでいた、『私』がいた・・・。
フラン「なんで、手加減したの?」
こいし「えっえ、え~?なんの・・なっなんの・・・ことかな~?」
やっぱり。こいつには感情の裏表とかいうやつがまるでない。
思い返せばさっきだって言葉『には』出していなかったのだが、
態度や表情の変化をよく見ていると・・・というかよく見ていなくても、だいたい心の中が読めた。
一つ、疑問があるとすれば・・・
感情は、何一つ読み取れなかった。
一見表情豊かなどこにでも居る妖怪だった。そんな量産型の一般が、私は何より嫌いだった。
へらへら笑ってばかりいるのは私を馬鹿にしていると信じて疑わなかった。
そんな私が、今は怖い。
外に出ないのか、と。これまで散々投げつけられた一言。
いつしかそれは呪いになっていた。
吸血鬼である私の弱点も知らずバッカじゃないのとしか思わなかった。思えなかった。
『常識』『当たり前』『普通』に惑わされ、血の繋がったお姉さまの事も眼中に入れず、ただ耳を塞いだ。
それを『当たり前』にして
いつしか、地下室にたどり着いた。
もう嫌だ。もう疲れた。
しばらく、ここで休んでいよう・・・
いつかの楽しかった過去を、時計の針と刻んで_______________
フラン「・・・もう隠さないで。あんた・・・いや、あなたに興味が出てきたの。」
こいし「・・・」
フラン「私、分かってるかもだけど吸血鬼なの。だからお外に出られない。日光に当たったら、気化しちゃうの。普通はね。
でも私は『普通』に縛られてた。絶対切れない鎖にがんじがらめにされてるみたいだった。
鎖に夢中で、本当の気持ちを見て見ぬふりしてたの。
なのにお姉さまは、日傘一つで外を出歩ける。だから私もできる。
私は、お姉さまの自慢の悪魔の妹・・・
フランドール・スカーレットよ」
こいし「フランちゃん・・・
・・・・・私っていっつもへらへらしてるでしょ?その訳を、聞いてくれない・・・?」
フラン「!」
こいし「私はね、サトリ妖怪なの。心を読む嫌われ者・・・それが私、古明地こいし。嫌われ妖怪の集まりのはずの旧地獄でさえも、忌み嫌われて・・・同じような立場の者たちって、分かり合うみたいなさ、そんな関係だと私は思ってた。単純だよね、心の中に勝手にずけずけ入ってくるような奴なんかと分かり合いたい妖怪なんているわけがないのに。本当に馬鹿だよ。そのことに私は、すぐ気づけなかったんだ・・・気づいたときには周りには誰もいなかったの。だから私は
嫌われたくない一心で、第三の瞳(サードアイ)にナイフを刺した」
・・・・・・・。
壮絶だった。表情こそ笑っているがその瞳から輝きは失せていた・・・・
こいし「第三の瞳(サードアイ)は開かなくなった。そうしたら心が読めなくなったんだ・・・
そして感情も失った。楽しいとか悲しいとか、もう忘れちゃった。
私はどうしたらよかったのかな、もっと他の方法もあったのかな、ああ、疑問はまだ感じるから鬱陶しいなー。
いっそフランちゃんみたいな他の人に決めてほしかったなぁ・・・」
フラン「こいし・・・」
フラン「あんた、馬鹿な事言うわね。」
こいし「!?」
フラン「私みたいな他人が考えるあなたがいくら良くても、嫌われなくても、それはあなたじゃない!あなたのガワを被った他人よ!
こいしが選んだ未来の先にあるのが、『ホンモノ』の古明地こいし!
他人の価値観で自分を作ってたら、本当の自分が消えちゃうわよ!」
こいし「・・・・!」
虚ろな闇の広がる瞳にヒカリが宿った。
妖怪少女二人に無意識にかけられてきた
鎖と闇の呪いから確かに解き放たれた瞬間に弾幕の祝砲を_________
(続くかもしれないし続かないかもしれない)
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なるほど、咲夜咲夜〜の歌で咲夜が日傘を差してたのは気化するからだったのか、そしてさとり…
さらに最後の続かないかも知れないし続くかも知れないにツボった
>>2
そしてさとりとは・・・え、何?
最後のやつは、ああ書いておいたら小説書くの失踪しても安心でしょ?😉
>>7
ああ、そゆことか
さとりをベース?にしたキャラクターもいるのね、ってことさ!
>>10
眠りを覚ます恐怖の記憶(恐怖の記憶と書いてトラウマと読む)で眠るがいい!
>>57
そうだったんか…
じゃあ俺が今、しーかに対して思ってることを当ててみよう!