新訳幻想異邦伝、お兄ちゃんになる
木の上に登ると、天狗の目線になれる。
「射命丸さんがよくここ座ってるんだ!」
妖怪の山の頂上には守矢神社があるので、参拝用のロープウェイがあるのだが、子供達は普通に山を登る。
「ほら、高いでしょ!」
高いところへ行けば、ルーミアにも見つからないはずだ。
かくれんぼで木の上にいるとは思わないだろう。
「鴉天狗はこんな高いとこから山を見てるんだよ、遠くが見える」
「みなさんお揃いですか?」
上にいたのは、射命丸文だった。
「久しぶり!」
「お久しぶりですね!」
妖怪の山に行く度胸があるのだから、やはりこの子は面白い。
「今度ぶんぶん丸新聞に載せてもいいですか?」
「俺!?」
「平太くん、もうすぐ下の子、産まれてくるでしょ?」
もう直ぐ、赤ちゃんが産まれてくる。
「えへへ‥」
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