過去小説
昨日まで黒かった沙奈の髪は、サイドの髪が鮮やかな青色に変わっていた。毛先からのグラデーションが美しい。
「いいじゃん。それ」
私が褒めると、佐奈はその自信なさげな目を向けた。
「驚かないの?」
「驚いてるよ!なんでかなーって思うし、気になる」
「じゃあ、なんで」
「え?…私だったら、多分理由を話したくないと、思うから?」
あれ、なんで泣くんだ。どうしよ、泣きやまない。
「……ありがとう」
そして、なぜか沙奈は笑っていた。
窓から入ってきた風が、沙奈の青を揺らす。
やはり美しいと、思う。
なんかメモにあったやつ。拙いなあ…
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