プラスα #2まさかデートに行くのを忘れていたとは思わなかった後編

4 2021/11/06 22:30

雫は店員を呼んで注文した。

 最初はちょっとした恋心で、叶うとも思わなかった片想いが、付き合うまでに発展したのだ。

 今、その幸せを噛み締める。

どうせなら、ずっと続けば…

 高校生で付き合ったからといってずっと関わるわけではない。

大学もある、すれ違いも起こるかもしれない。

「知弘くん、来たよ。」

 考え込んでいる内に温かな湯気を立てたコーヒーが机の上に置いてあった。

「ああ、ありがとう。」

コーヒーを持った瞬間、かじかんだ手が復活した。

コーヒーを口に入れ、飲んだ。

 体が温まる。

「おいしいね。」

「あぁ。」

この時間がずっと続けば…

 気付くと、知弘はカフェの外に出て、水族館への道を歩いていた。

「ほら早く!」

「分かった分かった。」

雫に急かされ、知弘は足を早めた。

「あ!あったよ、ほらあそこ!」

建物の陰からかなり大きな建物が出てきた。

「おお、意外とでかいな。」

入場券を買い、中に入る。

 水槽の水に光が反射し、青い空間が出来ていた。

滑らかな水に乱反射した光が、あちこちを照らしている。

「綺麗だね。」

「そうだね。」

 雫の方が綺麗だよ、なんてキザ発言が出来るはずもなく、ただ輝く雫の瞳を見つめていた。

「でも、どんなにカッコいいものでも、知弘くんには敵わないですけど、ね。」

雫がそんなことを言うと、さすがに照れる。

 そっちがそうならこっちも言ってやろう。

「水槽に差し込む光よりも雫の方が輝いてるけどな。」

「そ、そんな、こと言わないで…」

生憎雫にはそういう耐性が付いてないようだった。

 青く反射した光に負けず劣らず顔を赤くしていた。

「水族館より、知弘くんの方が、ずっとずっと…」

「好きですよ。」

そう言ってニッコリ笑いかける。

 知弘の顔が熱くなる。

「そんなの、俺もに決まってるだろ。」

仕返しをする。

「ハハハ。」

「ふふふ。」

2人で顔を合わせて笑う。

「これからも、ずっと、よろしくな。」

 気付けば言おうとも思わなかった言葉が口を突いていた。

「……」

雫はしばらく黙っていたが、突然笑みを浮かべて言った。

「はい。」

これからも、ずっと幸せにしていけそうな気がした。

〜End〜

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その他2021/11/06 22:30:34 [通報] [非表示] フォローする
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終わった〜〜!!!


>>1
お疲れちゃん


>>2
ありがとう!


え、もうスキ、、、泣

何このカップル最高かよ


>>4
バカップルですから( ・∇・)✨キラーン


>>5
いいなぁw


>>6
学校1 10話できた


>>8
ELGAMA 予告編

https://tohyotalk.com/question/225493

これも忘れんなよw


>>9
そんなに忘れん坊さんちゃうわ!!٩(๑òωó๑)۶怒プンプン


>>10
ごめんなさーい

ごめんね

>>11
せめてこっち向けよww


>>12
ごめんなさーい

ごめんね

>>13
ま、私優しいんで?( ・´ー・`)どや((圧


>>14
なんだと?

なんだと?

>>15
え?私優しいよね?(((((圧


>>17
ハハハ我に逆らうものは許さん


>>18
おい(ひどw)

調子のるな

>>19
ウルウル(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)


>>20
ごめんな🦏

ごめん

>>21
wwwwwwwww(((


>>21
たまには面白いこと言うやんww


>>23
>>22
「ごめんな」で出てきた


26: 俄か雨 @niwakaame 2021/11/10 01:31:23 通報 非表示

読んだよ

おやすみ


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