【小説】第1話 妻と娘
幸せとは、一瞬で奪われてしまうものだ。人生とは、上手くいかないものだ。幸せって何だろう。
俺の妻アヤメは正直俺を愛していなかった。薄々気づいていた。でも言えなかった。この少しでも幸せな時間を壊してしまうような気がしたから。
娘がいた。ナズナといって、目に入れても痛くない、とても可愛い子だった。4歳と幼く、そこもまた可愛いかった。でも、本当に辛い思いをさせてしまった。
ナズナのことは信用していた。朝から晩まで働く俺を支えてくれていると思った。だが、育児も家事も全て任せっきりだったのが悪いのかもしれない。そう、妻は育児も家事もしていなかった。
幼稚園もまともに通わせず、食事はカップラーメン。4歳の口に合うはずがなかった。それで娘がやせ細っていたわけだ。
ちゃんとしているのは俺がいる時だけで、 口さえ聞かなかったらしい。
ネグレストだった。もっと早くに気づいていればと後悔した。
ナズナはどんな思いだっただろうか。アヤメは俺のことどう思っていただろうか。
夢を見た。3人で遊園地に行って幸せなナズナの笑顔を見るんだ。喜んでいるナズナを見て、泣きそうになった。
目覚めて数秒で夢だと気づいた。俺はナズナの側に居るべきなのかな。
※俺目線で書かれているのは、少し憧れたからです🥺
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