＃６．新しいあじ、

僕の知ってる君は

、もう、いない

。。

。。

「───どちら様でしょうか？」

予想を覆らせる君の言動に

僕はいつも、振り回されてばかり，

「は？、っ」

言葉を失う、

昨日笑いかけてくれた君は、

一夜でこんなにも、変わってしまった。

「あっ…、ねえ、」

息を切らして走ってきたのは、

僕の唇だけを奪って逃げた、卑怯者．．。

「言いにくいんだけどさ、」

、

、

、

「あんたのことだけ、忘れちゃったみたい」

亡愛、とでもいうのだろうか、

映画でしか見たことなかったこの現象に

初めて僕を襲ったこの感情に

…、どう、名前をつければいいですか──？

。

。。

。

──────

「本当によかったの、これで」

「うん、あとはシアワセを願うだけ」

「あいつの？自分のことも考えなよ」

「結局はまだ好きなの」

「じゃあなんで諦めちゃったのさ」

「私じゃダメだから」

「マシュマロ渡せなかったから？」

「まあ、それも一理ある」

「他にもあんの？」

「深堀りしないでよ」

「ごめんごめん。でも安心して、

　僕が満たしたげる。──」

──────────

２人の分岐点は

すれ違いから生まれた軌跡で、

──終止符は、近づいてる。

─────────

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