小説ブルーハウス
4章 それぞれ
気になったことを言ってみた。
「蒼真さんとりなさんって付き合ってるんですか?」
蒼真さんは、笑いながら、付き合ってないよと言った。
「でも、僕の片思いだろうね。」
「そうなんだ~。りなさんと付き合ってるのかと思った~。」
隣にいた飛鳥ちゃんが身を乗り出して言った。
「付き合ってないな~。」
蒼真さんは、苦笑しながら言った。
「ていうか、ここの説明まだしてなかったね。」
説明か…。ん?さっき確か、飛鳥ちゃんが、ブルーハウスって言ってたような。
「ここは山奥にあって、最初は、青色だったから。ブルーハウスって名付けられたんだ。」
「へ~。そうなんですか~。」
え?
「あっ、じゃあ此処は山奥?!」
「うん。そだよー。」
蒼真さんが軽く言ったので、もっと驚いてしまった。
「あ~あと、話変わるけど、あの、驚かないで聞いてね。ここに居る皆は、病気なんだ。」
「え?」
意味が、分からない。
「ここに居る皆、死んでも生き返るって言う謎の病に罹ってる。」
「でも、常識的にありえない、じゃないですか。」
蒼真さんは少し悩んだように言った。
「確かにそうだ。でもね、現に君は生きてるだろう?車に轢かれて。」
でも、その記憶が…。
・・・。
(本当に?)
(あの時、誰かが私を抱えて泣いていた)
「大丈夫?」
「えっ、あっ、はい…。」
「無理に、信じなくてもいいんだよ。少しずつで。」
少しずつ。でも…今、分かった気がするんだ。
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