小説ブルーハウス

2 2021/10/31 15:20

4章 それぞれ

気になったことを言ってみた。

「蒼真さんとりなさんって付き合ってるんですか?」

蒼真さんは、笑いながら、付き合ってないよと言った。

「でも、僕の片思いだろうね。」

「そうなんだ~。りなさんと付き合ってるのかと思った~。」

隣にいた飛鳥ちゃんが身を乗り出して言った。

「付き合ってないな~。」

蒼真さんは、苦笑しながら言った。

「ていうか、ここの説明まだしてなかったね。」

説明か…。ん?さっき確か、飛鳥ちゃんが、ブルーハウスって言ってたような。

「ここは山奥にあって、最初は、青色だったから。ブルーハウスって名付けられたんだ。」

「へ~。そうなんですか~。」

え?

「あっ、じゃあ此処は山奥?!」

「うん。そだよー。」

蒼真さんが軽く言ったので、もっと驚いてしまった。

「あ~あと、話変わるけど、あの、驚かないで聞いてね。ここに居る皆は、病気なんだ。」

「え?」

意味が、分からない。

「ここに居る皆、死んでも生き返るって言う謎の病に罹ってる。」

「でも、常識的にありえない、じゃないですか。」

蒼真さんは少し悩んだように言った。

「確かにそうだ。でもね、現に君は生きてるだろう?車に轢かれて。」

でも、その記憶が…。

・・・。

(本当に?)

(あの時、誰かが私を抱えて泣いていた)

「大丈夫?」

「えっ、あっ、はい…。」

「無理に、信じなくてもいいんだよ。少しずつで。」

少しずつ。でも…今、分かった気がするんだ。

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その他2021/10/31 15:20:53 [通報] [非表示] フォローする
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