ELGAMA #1 プロローグ

11 2021/11/18 23:18

 ここは、プレク村。

ピルミの中で1番と言っても過言ではないほど平和な国だ。

 だが、どこにでも悪者はいる。

ピルミの北端に位置するレスボラには、真帝王が住むと言われている。

 その昔、ある帝王が「真」の力に目覚め、真帝王になった。

前とは比べ物にならないほどの強大な力を持った真帝王は、次々と他の国を占領していった。

 真帝王から他の国民を守るため、エルガマの守護神はレスボラと他の国の境に強力な結界を張った。

神の結界には真帝王も逆えず、真帝王の野望は崩れた。

 そして、特に怠け者が多いピルミは、徐々に戦いというものを忘れ、戦力は非常に弱くなっていった。

 そんなプレク村に生まれた少年、レイスは、のどかに暮していた。

「母さん、これ、採ってきたよ。」

レイスは、畑から採ってきた作物を自慢げに母に見せた。

「あら、ありがとうレイス、そこに置いておいて。」

 母は嬉しそうにニッコリ笑って言った。

今年は豊作である。

 こんなに採れるなんて滅多にないことだ。

 去年の(※1)ラ・ビエンダの24デラごろは、ずっと不作だった。

だが、レイスの母は今からずっと昔の(※2)テンテルよりはまだ採れたほうだと言っていた。

 テンテルの時はまだレイスは生まれてなかったため、詳しくは知らない。

「ねぇ母さん、テンテルの頃ってどんな感じだったの?」

どんな環境だったのかが分かれば、不作の理由が分かるかもしれない。

「テンテルの頃は、いろんなことがあったのよ…(※3)ボウアの反乱もあったし、気象がおかしくなもなったのよ、畑仕事どころじゃないでしょ?だから採れなかったのよ。」

 それを聞いてレイスは納得する。

それは確かに畑どころではない。

「ほら、もう寝なさい。明日も収穫があるのよ。」

だいたい、作物は夜に採ることが多い。

 明日は朝に採らないと品質が悪くなる作物なのだ。

明日の収穫、楽しみだな。

**

 そして、その翌日。

プレク村は、収穫で賑わってはいなかった。

 プレク村は、燃えていた。

真帝王が、侵略してきたのだ。

 

結界が張られているはずなのに、入れなかった、はずなのに。

それでも、真帝王は入ってきた。

 誰も勝てない、真帝王が。

こののどかな村に、争いを知っている者はいない。

 親はいなくなった。

レイスは1人だった。

どこに行っても、逃げ惑う者だけだ。

 

 遠くに、微かな人影が見えた。

そして、その人影はこちらに来る。

 青い目がキラリと光り、そこでレイスの意識は途絶えた。

〈用語解説〉

(※1)(※2)ラ・ビエンダ24デラ&テンテル…エルガマ大陸の時代を分けるときに使う単位。

古い物から、ジェリス→テイウル→オプオン→テンテル→ラ•ビエンダ、の順になっている。

(※3)ボウア…簡単に言うと巨人みたいな生物。テンテル54デラ〜62デラの間、ボウア達は自分たちへの人々の扱いについて反乱を起こした。

2話↓

https://tohyotalk.com/question/233917

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その他2021/11/18 23:18:51 [通報] [非表示] フォローする
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超大作にする予定です。


良かったら感想もよろしくです


3: 俄か雨 @niwakaame 2021/11/20 18:54:12 通報 非表示

ハイこういうの好きですー

いいね押したに決まってますー


>>3
ありがとー!

また続き書くね、ちょっと時間かかるかもだけど


>>3
もう3話まで出てまっせ


1話を読んでくれた皆様へ

2話も読んでくだされば幸いです!


ちょっこれ出版しようぜ


>>6
そんなに?

ありがとう😊


>>7
小説にしてアニメ化そこから映画化させるっていう未来が見えちゃってる


>>8
映画化するほど内容考えてないんだよw


>>9
せかい世界進出も夢じゃないね


>>10
夢のまた夢だよw


>>6
できればほかの話も読んでね~


>>13
13話まで出たから読んで〜


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