〈東方小説〉バカだけど強い私【第三話】
「んで、その白玉楼ってのはどこにあるのよ。」
殺梨は白玉楼というところに行く途中、質問をした。
この質問に霊夢は、
「まぁ...一言で言えば冥界みたいな場所かしら?
魂があったり、半霊がいたりするところよ。」
と答えた。
「!...へぇ...そこにいるのね?」
「さぁ?現れた"らしい"からね。」
霊夢は「らしい」の所を強調して言った。
「確信はないのね。」
「ええ。なんせ私はまだ見てないのだから。」
「へぇ〜...それにしても...幻想郷って良くわかんないわね〜」
「そりゃ、バカにはわからないでしょうね。」
霊夢が殺梨のことを煽った。
だが、それがいけなく、殺梨は拗ねてしまった。
「ムゥ...なんでみんな私のことをバカっていうのよ」
「いやだって実際バカじゃん。」
「霊夢までぇ...」
こんな会話が続いて10分が経った頃、何かがいそうな雰囲気の屋敷が見えてきた。
「あそこ?白玉楼って所。」
「ええ。妖夢と幽々子っていう何かとヤバい奴らがいる場所よ。」
霊夢がこう言い終わったと同時に、誰かが殺梨の肩を叩いた。
「霊夢と、誰ですか?」
そこにいたのは、刀を持ち、背中には半霊がいる少女だった。
「先にあなたが名乗るのが礼儀?というものではないの?」
殺梨が問いを投げかけると半霊と一緒にいる少女はこう名乗った。
「あら、そうですか。私の名前は魂魄妖夢です。」
「ねえ、姫乃と零って言う天使と悪魔を見かけなかったかしら?」
殺梨が姫乃と言うと、誰かが殺梨の元に飛んできた。
「殺梨ぃ〜!それに妖夢ちゃんも!」
「あなたは殺梨というんですか?」
妖夢が殺梨に名前を聞いた途端に、殺梨は何かを思い出した。
「あ!自己紹介まだだった!私は美波川殺梨!よろしくね!
後さ?妖夢タメでいいわよ。」
「じゃあそうさせてもらうみょん...あ...///」
妖夢が語尾に「みょん」とつけた途端に、妖夢の顔が赤くなった。
そしてプイと後を向いて拗ねてしまった。
「今のは...聞かなった事にしてほしい...恥ずかしい...///」
「え〜...じゃあ零のところに案内してくれたら許してあげる!」
「本当!?じゃあ直ぐに案内するみょん!
あ...また言っちゃった...もう私開き直るます」
妖夢がある有名なアニメの真似をしたら、殺梨が焦った。
「ちょ、やめなさい。」
「ああ。普通にお前がやったら気持ち悪い。」
「ええ...って、えええ!?!?!?!?」
気付けば、姫乃の兄である零が立っていた。
零は姫乃の姿と反対に、悪魔の姿をしている。
「零...いつの間に立っていたのよ...」
「妖夢が「開き直るます」って言った時からいた。
ていうかそこの巫女服の女は誰だよ。」
「確かに〜!気になる!」
姫乃と零が霊夢に興味を示した。
それを見て、殺梨はため息をついた。
「ハァ...これから霊夢は大変になりそうね。」
だが、この声は誰にも聞こえなかった。
「私?私の名前は博麗霊夢よ。あなたたちの名前は?」
「私は波夷羅姫乃!よろしくね〜」
姫乃はホワホワしている。
「俺は波夷羅零。よろしくな。」
そして零は反対にそっけない態度をいつも取っている。
この2人の対応の差を見て、霊夢はこう思っていた。
「貴方達2人は日常での対応の相性って合ってるの?」
この質問に2人が答えようとしたら奥から不思議な格好をした女の人が出てきた。
「妖夢ちゃ〜ん。出かけに行きましょ〜...ん?その子誰〜?」
不思議な格好をした女の人は殺梨の方に視線を向けてそう言った。
「私は美波川殺梨。よろしくね。
貴方の名前は?」
「私は西行寺幽々子。ここの館の主y...」
幽々子が言い終わる前に、白玉楼あたりの空の色だけが変わった。
「ねぇ、何かしらあれ。」
「もしかして...異変だったりする?霊夢?」
「ええ...あれは...紅魔館で起きた異変に似てるわね...
殺梨、行きまs...」
霊夢が声をかけると同時に殺梨は飛んで弾幕を放とうとした時、誰かに撃ち落とされた。
「殺梨!?」
それを見た零は思わず大きい声を出した。
「ッタ...誰...?」
「退きなさい。」
そこにはうさ耳を持っている人物が浮いていた。
続く
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