アニメ『花咲くいろは』はおもしろい?つまらない?


登場人物たちのキャラクターがステレオタイプなとこはあるし、主人公もポジティブ思考過ぎてイマイチ好きになれないとこはあるけれど、ゴールデンタイムのTVドラマやテレビ小説と違い、トラブルが起こった後も後味悪くないし、好感の持てる脚本。
性格悪い恋愛脳の馬鹿、仕事をきちんと教えないコミュ障、自分に気のある女をバッサリ切らないクズ男とかムカつくキャラばかりでつまらんかった
オープニングだけは、印象に強く残っている。P.A.WORKSだったら、花咲くいろはよりもTARITARIの方が、面白かった。
再放送してたので1話を見たけど、非常識な親にドン引き
してたら岡田麿里脚本で納得…
絵は綺麗だったけど1話切り。
この脚本の人、モラルが欠如した展開を平気で繰り出してくるから苦手。
こないだ劇場版を放送してたけど二期やらんかな~。。大人になった緒花を見てみたい。
全話視聴
端的に、マッチポンプジェットコースター
wikiで制作の経緯、意図、狙い等も確認
ストーリーそのものは雑のひと言
借金夜逃げする情夫につきあい蒸発する恋愛依存の母親という、話のそもそも論からして破綻した力ずく設定
そこに大した葛藤も無く、会ったこともない祖母経営の金沢の旅館で働かされる事を受け入れる主人公
授業中居眠り必至の、朝から晩までの仲居の激務に強制従事
児童福祉法に抵触しているのでは?
ミスがあれば経営者の祖母による有無を言わさぬ暴力制裁
そこに疑義も挟めぬ年長の被雇用者たち
放送時の2011年でも十分すぎるアウト設定
主人公の緒花は猪突猛進、巻き込み女
精神活動も実行動も独りで勝手に盛り上がり急降下する、感情起伏ジェットコースターの双極性障害
岡田麿里のトレースかと思われ
想定外の宿泊予約増、二番板前の友人結婚式参加であっぷあっぷ状態時に、二番板呼び戻しに直接式場行って、さらに独力で探し回る思考回路
式場に電話かけてそこのスタッフに事情伝えてアナウンスで呼んでもらえりゃ事足りる話
今、仲居業ほっぽらかして行くか?
ようやく探し出して満身創痍でバタンの、頑張ったでしょ演出
民子は重度の発達障害
まともに人の気持が推し測れない
自分の思い通りにいかなきゃ喚き散らし罵倒し暴力もお構いなし
風呂場で緒花を投げ飛ばしていたが、頭打って死んでいてもおかしくない危険行為
そのうち傷害罪沙汰になること必至
この2人がメインどころで話が動くので見ていて辟易する事多々
常識があってクスッとさせる仲居頭の巴と花板の蓮二の2人のお陰で、不愉快な笑いだけでなく、そこそこ楽しめる作品に何とかなっているのが実情
殊に、民子の緒花に対する「死ね!」のお決まり罵倒だが、あれが新鮮さを保っていたのは90年代初頭まで、それ以降は陳腐化、今に至ってはただの乱暴で考え無しの無能演出の象徴のような台詞
事実、見ていてつまらないだけでなく不快そのもの
漫画家、アニメ業界人は時代時代のお笑い芸人の芸風に影響されやすいが、これも悪影響の好例
後世、典拠不明となりかねない、作品陳腐化の禍根必至となる流行りネタでなかっただけまだマシか
豆じいは、キャスト皆が思い込みの激しい病人だらけの中で、ニュートラルでほぼ無言の狂言回し的存在でバランサー役
チョーさんの演技も上手かった
緒花の母の皐月は万能インフレ演出だったが、そんな人材が提灯記事で糊口を凌ぐような、娘にも否定されるチンケな生き方しているテキトー設定
コンサル崇子は既視感疲れMAXのルー語演出
このキャラの立ち位置が、この作品の作風の位置付けが曖昧となってしまっている、その象徴みたいなもの
大事な場面でも「エニシング」では見る気が失せる
他、不思議ちゃん自演の結名含めて、ほぼテンプレキャラかと
とにかく橋田壽賀子の渡鬼よろしく、問題発生して炎上、人間関係で揉めまくり、鎮火、解決して、雨降って地固まる、のわかり易い大衆演芸的演出のループが2クール続く
最後のプロブレム演出だが、閉館したい祖母スイと、存続を望む他の従業員、その間で揺れる緒花
緒花をスイ側とみなす存続派の、緒花敵視演出
制作陣の無理やりに二項対立に持って行きたい単純化収斂演出で、本来聡明設定のスイの老害にも映る
まぁ年食ってんだが
本人がやりたいってんならやらせて、試行錯誤させる自由も与えて、成長の機会を奪わないのも、雇用者、親の1つのありようでは?というのが自然かとは思ったが、揉めさせたかったんだろう、単純に
ともあれ、くだんの渡鬼、もしくは昼ドラでもいいが、炎上、解決、炎上、解決のシーケンスに非日常性を見出して慰みとする作り
声優は若手からベテランまで芸達者が揃っている
殊に久保田民絵さんのちょっとした抑揚の付け方などには、へぇ、っと思わせるものあり
主役の伊藤かな恵も、話がスラップスティックメインだから解りづらいが、1話などは微かに揺れる心情を濃やかな演技で表して見せていて、この人演技上手いんだなぁ、と、なんで今も生き残っているのか納得させられた感あり
ただ、民子を演じた小見川千明は、キャラ設定が陰湿激情型だったので、あの不協和音めいた不安定な声質での演技は聞いていて少し辛かった
傷つき易くて一途、という設定での、あの演技での採用だったんだろうが、なんだか聞いていてしんどい
ミノスとか、悪くないんだが
あと、この作品内での架空の祭礼、ぼんぼり祭りが、地域おこしの起爆剤として年中行事化して10年以上存続しているらしいが、当該地域の安寧に努めてきた産土神との折り合いはどうなんだろうと、勝手に捏造した神様を崇め始めた氏子たちを産土神がどう思うのかなぁ、と
氏子が豊かになりゃぁこまけぇこたぁいいんだよ、という磊落な神様ならいいが、神様って結構わがままで嫉妬深くて意地悪だったりするから、ちょっと心配
実際当地のお祭り時には旅館の予約がよく入るようなので、観光協会や役所は莞爾然としているんだろうが
が、そもそも地域振興課もあって毎年散々予算を使ってきたであろうに、アニメの絵空事祭事にすがらなきゃいけない、ってのも、役人が本気で問題解決する気が無かったんだろうな、と
問題解決しない方が予算減らされないもんな、と、官公吏の病巣のありようも垣間見える社会性もありやなしや
おまけだが、制作会社のPAワークスの社長が、仕事が楽しいと自社の若いスタッフが思えるようなアニメを作りたいとの旨、構想段階で岡田麿里に話したらしいが、この放送の数年後に所属アニメーターがTwitterに給与明細をアップして、そのブラック企業ぶりを告発したのはあまりにも効きすぎたジョークかと
5年越しのオチにあっぱれ