世界の片隅で僕らの非日常は起きる 第1話「コンクリートの監禁室」
2024/05/31 11:42
コツ、、、コツ、、、コツ、、、コツ、、、
コンクリートで作られた寂しげな建物の廊下に足音が響く
足音はとある扉の前で止まり、足音の主はガチャリと扉を開けた
「やぁ、元気にしているかい?今日も僕が会いにきたよ♪」
足音の主、、、柊 終夜(ひいらぎ しゅうや)は入った部屋に似つかない様な明るい声で話しかける
「、、、この姿で元気な訳あるかよッ」
窓ひとつない薄暗いコンクリート造りの部屋にいる噛み付く様な言い方で質問に答えるのは唯月 透真(いづき とうま)だ
首には首枷が、足には足枷が付いている
「え〜?なんでさ君の要望色々聞いてあげてるんだけどなぁ?」
「どこがだよッ!」
「だってゲームやアニメ、ふかふかの布団まで透真の求めるものは何でもあげてるじゃないか」
「俺が望んでいるのは此処から出る事だ」
「それはムリかなぁ?」
「いいからとっととここから出せ」
「僕が飽きたらねw」
終夜は見た目通りの悪戯好きな少年のように答える
「チッ」
「もぉ〜舌打ちなんて行儀悪いよ?w」
「人の事監禁してるお前に行儀とか言えるのかよ、、、」
呆れながら答える透真は自分に本性を隠していた友、終夜に監禁される前の出来事を思い出す
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