ばいばい ~ 一夏の友達。~

9 2024/06/07 10:44

「はぁ、最悪。」

私(凛)は夏休み、海に来ていた。いつもだったら喜ぶだろう。だが、今日は違う。

階段から落ちてしまい、足の骨を折ってしまったのだ。

泳げないことを悔やみ、私は一人寂しくパラソルの中にいた。

「お姉ちゃん一人でどうしたの?泳がないの?」

気付くと目の前に帽子を被っている小さな女の子がいた。

「怪我をしてて泳げないの。」と打ち明けると女の子は、

「じゃあ結と遊ぼ!」どうやらこの女の子は結というらしい。

私は結と貝殻を拾ったり、砂で城を作ったりして遊んだ。

気が付くと夕方になってしまっていた。

結は「また明日、この時間に遊ぼうね!」といい、去っていった。

その日の夕飯、お母さんは「退屈していなかった?」と聞いてきた。

「海で出会った女の子と遊んでたから退屈じゃなかったよ。というと、

「凛のこと見ていたけれど、一人でいなかった?」とお母さん。

「え_。」確実に可笑しい。私は結と遊んでいたのだ。感覚だってあった。

私は頭がパニックになって部屋へ行った。

「結は小さいから見えていなかったのかな、、?」そう思うと力が抜けて眠りについていた。

そして次の日。約束の時間になったのでお母さんと祖母に許可を取り、海へ出かけた。

3時間ほど待ったが、結は来なかった。

夕方になっても来なかったので、忘れているのかなと思い、海を後にした。

「その女の子は来ていたの?」とお母さん。

来なかったことや、昨日あったことを話すと、祖母の顏が曇った。

「おばあちゃん、どうしたの?」と聞いた。

おばあちゃんは遠い目をして、話し始めてくれた。

「おばあちゃんが凛くらいのころ、結ちゃんという友達がいたんだ。とても気が合ってね。毎日遊んでいたよ。

その日も二人で海に遊びに行っていた。すると波が来てしまってね、、結ちゃんは身長が低めだったから、一瞬で

波に飲まれて水死してしまった。、、ここからは凛も分かるかな?凜は昔のおばあちゃんによく似ているんだよ。

結ちゃんはまだおばあちゃんを探してさまよっているのかな、、、?」

この話を聞いて私はもう一度明日海に行くと決めた。今回はおばあちゃんも行くそうだ。

当日。結は来ていた。

「結ちゃん、、芽衣だよ?覚えてる?」

おばあちゃんは泣いているのか、声が震えている。

結は顏を明るくして、「芽衣ちゃん、、?芽衣ちゃんなの?」と呟いた。

この雰囲気に私は入っていけず、ひっそりとみていた。

私がいるのを見た結は、おばあちゃんと私に言った。

「芽衣ちゃんに会えたし、凛ちゃんとも遊べた。結はもう未練なんてないや。」

結を見ると体がどんどんと透けていた。

私は思わず叫んでいた。「また来年!来るから遊ぼうね!約束だよ!」

「うん。約束、、」そういうと結は消えていた。

おばあちゃんと私は、結の被っていた帽子を拾い、家へ戻った_。

初心者ですがお許しを

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タグ: ばいばい~一夏 友達

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その他2024/06/07 10:44:48 [通報] [非表示] フォローする
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すごく読みやすかった(*´▽`*)


>>1
嬉しいっ

そこ心がけてた!


>>2
気が向いたらまた小説書いて欲しいな~!

また読みたい~!


>>3
分かった~!

ありがとっモチベめちゃ上がる~


>>5
やったん


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