小説総選挙に出そうと思って日和った結果お蔵入りになったやつ
勇壮とした雰囲気をした森の中1人迷っている男が居た。
「参ったな」
「何かお困り?」
男が迷っていると森の奥から細い目をした美青年が現れた。
「貴様は────」
「俺は朝詐欺野サギっちゅうもんや。どや?自分迷ってるんやて?」
「ああ。道に迷ってしまった」
「そうやと思った。じゃあ俺が出口まで案内したるわ」
「本当か?」
「勿論や!」
朝詐欺野サギは男の手を引いて歩き出した。暫く時間が経つと男は心の何処か奥に不信感を抱いていた。この青年から漂う胡散臭さというか何というか。
「おい、お前もしかして」
「ちぇっバレたか。俺は女以外案内ちゃんとせぇへんで。ほな、さいなら」
朝詐欺野サギは男の手を振りほどいて逃げ出した。
「待て!……クソぉぉぉぉ‼︎」
朝詐欺野サギは男を撒いてから木の上で寝転んでいた。
「はぁ〜楽しかったわ〜。でも、おもろかったでぇ。また来て欲しいわぁ〜」
そう、この朝詐欺野サギという男、途轍もなく趣味が悪い残念なイケメンというやつである。爽やかな曇りなき瞳に黄玉のような柔和な雰囲気と、人懐こい笑みは真逆の物だ。
「サギさん起きてください!」
「どわぁ⁉︎」
突如として話しかけてきた茶髪の少年によって地面に叩き落とされた。
苦痛と怒りのあまりギョッとする朝詐欺野サギは側から見たらざまぁとしか思えないくらい碌でなしだが、いくらカミサマでも妖怪でも痛いものは痛いのだ。
「痛ったぁ〜、何すんねん!アオジ」
「それはこっちのセリフですよ。また人間を騙して!」
「だって暇やし」
「暇なら...ってそうだ!用件を言い忘れてましたね、ぬらりひょん様から伝言が届いているので伝えにきました。」
「げっぬらりひょん様からかよ、俺あの人苦手やねんなちょい」
「その言葉録音しても良いですかね?」
「死ぬからマジでやめい」朝詐欺野サギは心底嫌そうな表情をした後に、大きな溜息をつき、大の字になって地面に寝そべった。ぬらりひょんは妖楽界の一片を統べている長的なポジションだ。彼はぬらりひょんの厳かな雰囲気が苦手である。尚且つ逆らった所で上から消されかねない。病むおえんのだ。
「まぁもう諦めかけてったら用件だけ頼むわ」
「はい、単刀直入に言うとサギさんに新しい職場についてほしいとの事です。」
「...は?」
「だから新しい職場について欲しいんです。」
「何でや?」
「さぁ?それは僕も良く知りません。」
「はぁ……しゃあないなぁ。直接行くわ」
「行ってらっしゃい」
朝詐欺野サギは気怠そうに行くと言った。
ほら小説って難しいから辞めたんだよおオオオオオ
登場人物の設定とか要らないよね
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