【Another story】「博麗の物語」#2 間違えた道

こんちは！アナザー第2話でーす！めっちゃ悲しいよぉ(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥｀)あと超長いぜ！じゃ，どぞ！

小皿 「て，手伝いなんて特にないけど…。」

霊美 「あるよ！いっぱい！」

小皿 「でも私，みんなに悪いことしてきたし…。」

霊美 「…なら，まずは謝りにいこ！」

小皿 「う，うん！」

霊美 「で，誰に悪いことしたの？」

小皿 「えーっと，麻里奈ちゃんと亜羽ちゃんと…。」

霊美 「よし！最初は麻里奈からだ！」

霊美 「麻里奈ああああ！」

麻里奈 「あ，霊美！どうしたの？」

小皿 「…い，今まで悪いことたくさんしてきてごめんなさい！！」

麻里奈 「悪いこと…？…あぁ，大丈夫大丈夫！気にしてないからさ？反省してるならいいんだ…。」

霊美 「…麻里奈，ちょっと耳貸して。」

麻里奈 「え，なんだ？」ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ…。

霊美 「…ってことなの。」

麻里奈 「マ，マジか…。やるのか？」

霊美 「うん。私，あの子を救ってあげたいの。」

麻里奈 「…わかった！やってやる！！」

霊美 「ありがと！よし，次だ！」

麻里奈 「おーい！あう〜！！ちょっといいかぁ〜？」

亜羽 「…何？」

小皿 「あ，あの…。」

亜羽 「…あぁ，そういうことね。いいのよ？私はあなたを恨んでなんかいないから。」

小皿 「あ，ありがとう…？」

亜羽 「…もしかして，あの子にも会いに行くの？」

霊美 「うん…。覚悟はできてる。」

亜羽 「そう…。なら，私もついていっていいかしら？」

麻里奈 「ああ！」

霊美 「よし，行くわよ！」

麻里奈 「…い，行くぞ…。」ｺﾝｺﾝｯ

霊美 「どうかな…？」ｷﾞｲｯ…｡

モブ 「あら，誰かしら？」

霊美 「真実(まみ)さんのお母さん…ですよね？」

モブ 「ええ，そうだけど？用がないなら帰ってくれる？」

小皿 「あ，あの！私，真実さんをいじめてたんですけど，そのことで謝りに来たんです！」

モブ 「謝る？そんなことで人の家に入ってくるんじゃないわよ！！」

霊美 「…なら，私と戦いましょうよ？」

モブ 「はぁ？あんたもバカねぇ…。大人の怖さを見せてあげようじゃない？」

霊美 「…いいでしょう。なら，」

私も子供を舐めた罪を見せてあげますよ？

モブ 「たかがガキに負けるわけないじゃない？ほら，殴ってあげる！」

霊美 「よっと」ｼｭｯ

モブ 「え…なによ…今の…？」

霊美 「大人の怖さを…見せてくれるんですよね？なら…もっと見せてくださいよ？」

モブ 「あら，私怒っちゃったわよ？じゃあ本当に見せてあげるわ！大人の本気！必殺キック！！」ｻｯ

霊美 「…それが本気ですか？」

モブ 「う，嘘…。空手で黒帯だった私のキックを，こんなに華麗に避けるなんて…。…面白くなってきたわね！！ハッ！」ｼｭｯ

霊美 「どこを狙っているんですか？」

モブ 「この！」ｼｭｯ

霊美 「私はあなたの後ろにいますよ？」

モブ 「はぁ…はぁ…。…あんた，本当に子供なんでしょうね？」

霊美 「はい，そうですけど？11歳の子供です。…じゃあ，次は私の番ですね？」

モブ 「や，やめて！」

霊美 「もう遅いですよ…。私を煽った罪だと思ってください…。」

モブ 「お，お願い！！なんでもするから！！」

霊美 「…お前みたいな大人は，子供に恥をかかせるだけだ。そんな奴はいらぬ。」

モブ 「嫌！嫌！」ｻｯ

霊美 「霊符・夢想封印。」ｼｭﾜﾝｯ

モブ 「あっ…あっ…。」ﾊﾞﾀﾝｯ

麻里奈 「…死んだのか？」

霊美 「ええ…。」

小皿 「霊美…。」

霊美 「…ねぇ小皿？なんでこんなに強い私が，今までずっと孤児院にいたと思う？」

小皿 「え…。そ，それは両親が亡くなったからじゃ…？」

霊美 「…この力を，誰にも隠してきたの。生まれつきの能力だったからさ？…お母さんとお父さんが亡くなったのも，私のせいなの。…私を助けようとしたお母さん達を助けようと思ったら，力が間違った方向に向かって行っちゃって…。」

小皿 「…大丈夫だよ！私は二度と人を傷つけない。傷つけたくない。霊美と同じ道を歩む。」

亜羽 「…で，この死体はどうするの？」

霊美 「とりあえず中に入ろう。真実ちゃんを助けに行く！」

麻里奈 「ああ！」ｷﾞｲｯ…｡

真実 「…。」

霊美 「真実ちゃん！よかった！早くここから…。」

真実 「あなたなんでしょ？さっきママを殺したのは。」

霊美 「…なんで，知ってるの？窓も固定してあるし，ドアも鍵がかかって…。」

真実 「…聞こえたよ，ママの悲鳴が。ママの最期の声も。ぜーんぶそこから聞こえたの。」

麻里奈 「なぁ！お前，虐待されてるんだろ！？なら，うちにくれば…。」

真実 「…あなた，誰。」

麻里奈 「え…？」

真実 「…さっさと私の視界から消えてくれる？」

麻里奈 「…お前！なんでだよ！私は何も悪いことはしてねぇぞ！！」

真実 「十分してるよ。今だって真実を傷つけてる。その上ママを永遠に帰れなくした。パパもさっきの悲鳴に驚いて家を出て行ったよ…。」

小皿 「…ごめんなさい。私のせいで…。」

真実 「…！あなた…。孤児院の…。」

小皿 「…私！本当に反省したわ！！霊美に全てを気付かされて！だから！！」

真実 「…消えろ。消えろっ！！！」ﾎﾞﾜｯ

霊美 「ダメ！」

亜羽 「ライター…。…本気なの？真実。」

真実 「本気だよ？私が死んでも構わない。こいつが死ねば…。こいつがいなければ全部！！」

小皿 「ごめんなさい！！何度でも償いするわ！！あなたのお母さんの代わりにだってなる！！」

真実 「…なるわけないでしょ？そもそもあんなに優しかったママはどこに行ったのか…。あなたはわかるの？」

小皿 「そ，それは…。」

真実 「…私も，あなたも，みんなみーんな消してやる。私の幸せを奪った。私の願いを打ち破ったあんた達を！！」ﾎﾞﾜｯ

亜羽 「みんな！避難よ！こっちに！！」

真実 「亜羽…ごめんね？私…もう…ダメなんだ…。」ﾎﾞﾜｯ

亜羽 「…そう。わかったわ。なら，最期に言わせて？…あなたは必ず道を間違える。いえ…。もう間違っているわ。」

真実 「いいんだよ…？間違っても…。…さよなら，亜羽。」

亜羽 「ええ…。また…会えるといいわ…。」

霊美 「亜羽ちゃん…ごめんね…。」

その後，私たちは火事から逃げて逃げ回った。だけど，小皿は途中で火に飲み込まれてしまった。そして後日，小皿と亜羽ちゃんと真実ちゃんのお父さんの遺体が発見された。だけど，真実ちゃんの姿はなかった。真実ちゃんは，どれだけ探しても見つからなかったらしい。

…そしてあれから1ヶ月後，真実ちゃんから手紙が来た。…そこには，こう書かれていた。

博麗霊美へ

あれからお元気ですか。私は復讐を果たせて満足です。でも，まだ復讐が終わっていない相手がいるようです…。そして私は亜羽の言葉を，ずっとずっと引きずっています。私は道を間違えた。間違えたからこそ，この間違えた道を進むしかないと思っています。…私は，あなたとは真逆の道へ進むでしょう。だから，あなたに子供ができたら，伝えてあげてください。『いつかこの世界を楽園に』と…。 闇類真実