転生したら我儘嬢になってました。2
「わぁ...すごい」
私は大量のスウィーツに目を丸くした。紅茶ポットからは紅茶のいい匂いがしてくる。大きなホールのチョコケーキ。マカロン。パンケーキやドーナツもある。どれもこれも私の好きなもの。だけど、一人分なのに少し量が多い。私は年輩の方に聞いてみることにした。
「あの...これは私の分ですか?少し量が多いのですが...」
恐る恐る聞くと年輩の方は少し不思議な顔をして
「やはり、まだお体が良くないのですね。いつもはペロリと平らげてしまうのに...」
...ん?この量を?ザッと見た感じ3人分位はある。まぁいいか。好きなものを沢山食べれるのは悪くない。私はまずチョコケーキからいただくことにした。見た目はお店で出てきそうな豪華な飾り付け。パクっと食べる。物凄く甘い。そこにほんのりと苦みもあり見た目も味も完璧。私は美味しいなぁと思っていると、隣から視線を感じた。チラッと見るとメリーさんが良いなぁ美味しそう、とマジマジと見てくる。私は、流石に一人で食べられないし...そう思いお皿にチョコケーキを一切れ乗せると
「一緒に食べませんか?少し量が多いので食べてくれると助かるのですが...」
「え!良いんですか!分かりました!一緒に食べましょう!」
「ちょ、ちょっと!エミリーお嬢様、メリーを甘やかしてはいけません。」
「良いじゃないですかぁ。メイド長。お嬢様が良いって言ってるんだから〜」
メリーさんが言うには年輩の方は「メイド長」と言うらしい。メリーさんはチョコケーキを口いっぱいに頬張って美味しそうにしている。メリーさんはまるでリスみたいだ。メイド長さんは、紅茶を注いでくれている。どうぞ、と運ばれてきた紅茶を一口飲んでみる。ん?あ、これキャンディだ。キャンディ紅茶は、渋みが少なく丸い味わいが特徴的な紅茶。まさか、転生先で好きな紅茶をまた飲めるとは...一応と思い私は、
「こちらの紅茶の種類は?」
と聞いてみると
「こちらはスランでございます。渋みが少ないのでお嬢様もお好きかと思いましたが、お口にあいませんでしたか?」
「あ!いえいえ、今度からはこの紅茶にしていただけますか?とても気に入ったので...」
どうやら名前が違うらしい。私が知ってるのは「キャンディ」。こちらの方では「スラン」。と言うらしい。それにしてもこのチョコケーキすごく美味しいなぁ。もうちょっと食べちゃお。私はホールケーキを見る。とあんなに大きく量があったケーキが綺麗さっぱり無くなっている。メリーさんの方を見るとむぐむぐ、と口を膨らませてケーキを頬張っている。口元にチョコが付いている。私は近くのハンカチで拭いてあげる。久し振りにゆっくりとお茶する事ができた。年々ぶりだろうか、こんなにゆっくりするのは...するとまたコンコンとドアがノックされる。「どうぞ」と私が言うとメイド長さんがドアを開ける。
続く

