ドジっ子誘拐犯と冷静な被害者 2
俺は手を動かせる範囲で後頭部を掻く。
「あ〜...その、これ外してくれないか?見たいだけなら要らないだろ?」
「そ、それもそうですね...」
頭に重たいものが盛る感覚と同時に手が自由になる。少し痛みが残ったが自由に動かせるならいい。手の感覚を確かめるように動かし肩を回す。
「ど、どうですか...?」
「ちょっと痛いな。あと喉が渇いた」
「の、喉?あぁ...め、目隠しを外しますね...」
頬に冷たい指先が当たる。柔らかく細い指先。スゥっと目隠しまで来てゆっくりと持ち上がる。目隠しが外されるとあまりの眩しさに瞬きを数回する。明るさに目が慣れてきてボヤけていたのがクリアになる。目の前には大きな白衣を着て大きな三つ編み丸い眼鏡の女性が立っていた。
「あ、えっと...」
「...あんたが俺を誘拐したやつ?」
「そ、そうです...」
「ふぅん...」
部屋を見回すと6畳くらいの小さな部屋。大きなキングベットの上に俺は座っていたらしい。部屋の殆どはキングベッドで埋まっていて、近くには小さなテーブルが有る。
「...ここどこ?」
「こ、ここは私の研究室で...」
「研究室、ねぇ...それにしては小さいね?」
「ここしか...空いて無くて...」
ここしか空いていないと言うことは他の部屋にも人がいるのだろうか。
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